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執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(58)』SNSの普及で検索流入は減るは嘘!お金をかけずに自然検索流入とSNS流入を増やす方法


以前、マーケの得ダネの記事でもお話しましたが、昨今、検索エンジンからサイト流入が急激に増えています。パブリッシャー(メディアサイト/情報サイト)へのトラフィックがSNS経由から検索エンジン経由に大きくシフトしています。コンテンツ重視の傾向がユーザーに定着し始めているのか、SNSでの興味喚起による流入より、自ら検索したサイトで欲しい情報にアクセスするという流れができ始めているようです。「SNSの普及で検索エンジンは死ぬ」みたいなことを言っていたマーケターはこの状況を、今、どう説明するのでしょうか?

主な内容

  • SNSが勢いを増して逆に増えた自然検索流入

  • SNSからの流入が減少するワケ

  • SNSからの流入にも変化がある

  • おカネを掛けずに自然検索流入とSNS流入を増やす方法

◇◇◇◇◇◇◇

■SNSが勢いを増して逆に増えた自然検索流入

おそらく2年ほど前のことでしょうか。ソーシャルメディアがその勢いをどんどん増し、世の中のマーケティングや集客がみな、SNSばかりを見ている頃、一部のマーケターなどが「検索エンジンの時代は終わった」など、各所で言っていたのを覚えています。今、考えると、あの頃がSNSの一つのピークだったのかもしれません。

広告でも、検索エンジンなどのリスティング広告が伸び悩み、Facebookを中心とするSNS広告がどんどん伸びていました。SNSでの投稿や広告からサイトに流れるアクセスが大幅に増え、ソーシャルメディアでの集客やSNS広告での集客を商材にするセミナーやコンサル、教材なども一気に増えました。

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おそらく、最初にこの前兆が見られたのは、2012年の日本でのパンダアップデートや、その後のペンギンアップデートなど、Googleの大幅なアルゴリズム変更までに遡ります。それまでの作為的あるいはテクニック的なSEOの効果がなくなり、多くのサイトが実際に検索順位を下げたり、ペナルティを受ける中で、マーケターなどの業者は、SEOに代わる他のマーケティングや集客にシフトする必要があったのでしょう。そんな中、勢いづくSNSに目を向けるのは、マーケターや業者にとっては、極自然な流れとも言えます。

しかし、昨年(2017年)また、この流れは、ものの見事に逆転しました。

Vox Media, Inc. が運営するメディアサイト『record』の「 Google is sending more traffic than Facebook to publishers — again 」の記事によると、パブリッシャー(メディアサイト/情報サイト)へのトラフィックの参照元がSNSから自然検索に大きくシフトしていることが分かりました。(ここで言うパブリッシャーとはウォールストリート・ジャーナルやワシントンポスト、タイムなど、世界大手を含む2500社)。


同社の記事(または上の同記事中のグラフ)でも明らかなように、昨年に入り、SNSからサイトへの流入が、徐々に、そしてその後、急激に減少し始め、6月には遂に逆転し、その後は、その差がどんどん広がっています。11月末には、検索エンジンからの流入が50%に迫る勢いで増えたのに対し、SNSからの流入は加速度的に減少し、25%を割る程までに低迷しています。

一体何が起きているのでしょうか?

 

■SNSからの流入が減少するワケ

検索エンジンからのサイトへの流入は、何か目的があって探し物している人のアクセスです。

例えば、「水道が壊れたから修理屋さんを探す」、「引越するから引越業者を探す」、「集客の仕方について調べたいから、ネットで情報を探す」、「起業を考えているから、そのことをいろいろ調べたい」・・・などなどです。まずは、Googleなどの検索エンジンで、目的の探し物を最も見つけやすいと思われる検索ワードを入れて検索します。そして、表示結果の中から、良さそうと思うサイトを実際に開き、自分のニーズに合うものにコンタクトを取るなどのアクションを起こす、というような流れになります。マーケティング的には「今すぐ客」を拾いやすいと言えます。

一方、ソーシャルマディアは、何か検索をしたいのではなく、SNSを楽しみたいなど、SNSそのものを利用することが目的です。「水道の修理屋を探す」、「引っ越し業者を探す」、「集客方法を調べる」、「起業に関する情報を集める」・・・など、具体的な何かを探したり、調べたりすることが目的ではありません。

そのため、SNSからのサイトへの流入は、何か興味を惹くような投稿や広告が目に入ったときに、「面白そうなのでもっと中身を見てみよう」と、そこにあるリンクをクリックするという、突発的、あるいは偶発的な行動が多いのが特徴です。マーケティング的には、潜在ニーズを持つ見込客「お悩み客」や「そのうち客」を発掘しやすいと言えます。ただし、明確な目的を持ってのサイト訪問ではないので、コンバージョンなど、その先の行動には繋がりにくいのも特徴です。

当初は、SNSでも多くのリンクがクリックされていましたが、実際にサイトを訪れても、思っていたものや、期待していたものと違うことも多くあり、徐々にクリック自体が減っています。また、最近では、動画投稿も増え、動画を視るだけで完結してしまう利用者も増えています。さらに、SNSでも様々な広告が増え、純粋にサイトを楽しみたい利用者にとっては、不快とも言えます。そのため、リンクをクリックするということへの抵抗感が増してきている、とも推測できます。

いずれにせよ、利用者がSNS慣れしてきているために起きる、自然な現象と言えます。利用者がSNS慣れし、成熟してくればくるほど、ただ純粋に、自分なりにSNSを楽しもうとする人が増えます。よほど、強い興味や関心を感じない限り、リンクをクリックしようとは思わないでしょう。

 

■SNSからの流入にも変化がある

また、一方で、SNSからサイトへ流入する「人」にも変化の傾向があります。

これまでの、何となくクリックするという流れから、よっぽど興味や関心がない限りクリックしない、という傾向に代わり始めています。そのため、クリック数自体は減少しますが、より潜在的関心や興味、あるいはニーズが高い対象がサイトを訪れることになります。

すると、そういう人たちは、サイトを見ることにより、そのことについてもっと詳しく調べようとする行動を取ります。つまり検索エンジンでも「探しごと」を始めます。SNSからのサイトへの流入が、それをトリガーに、さらに「検索」して、詳しく知ろうという行動を導きます。

SNSからの流入が減っても、逆に検索そのものが増え、その差がますます広がっている現象の背景には、こうした利用者の行動傾向があるからだと、推測できます。

 

■おカネを掛けずに自然検索流入とSNS流入を増やす方法

これからは、SNSと検索エンジンからの自然流入をうまく組み合わせて行うことが、ますます重要になります。

とは言え、昨今のコンテンツマーケティングのブームもあり、今、どんな分野でも、サイトには似たようなコンテンツが溢れかえっています。まさにコンテンツの乱立・・・コンテンツ戦国時代です。

そんな中、地道にコンテンツマーケティングやSEOで検索順位を上げようとしても、なかなかうまくいきません。

競争が増え、コンテンツが溢れかえることで、ただでさえ、成果に時間がかかるコンテンツマーケティングの成果をより難しいものにしています。既に強力な競合がひしめく分野では、ほぼ上位表示は無理でしょう。

お金や体力があり、じっくり取り組めるのなら、しっかりと行うべきですが、そうでない事業者にとっては、ここにお金をかけるわけにはいきません。いたずらに体力を消耗させるだけです。本来はやるべき有効なマーケティングでも、背に腹は代えられないジレンマを抱えます。

そこで、有効となるのが、自社メディア(自社サイトのオウンドメディア)による運用ではない、共有型のメディア(シェアドメディア)を活用したシェアド・コンテンツマーケティング(SCM)です。

自社サイトではないので、サイトを育成することにはなりませんが、従来のコンテンツマーケティングのように公開したコンテンツは、ウェブ上の1ページとして、どんどんウェブに蓄積(ストック)され、Googleにもインデックスされます。そのため、コンテンツを増やすことで、検索エンジンにも評価され、上位表示の可能性も高まります。露出と認知を高めます。

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また、公開したコンテンツを自らSNSでシェア(一次拡散)すれば、より多くの人に目に触れることにもなり、さらにコンテンツへと惹きこむことも可能です。SNSからの流入は減っているとは言え、全くないわけではないので、両方を上手に活用することで、効果を高めることができます。ここでも、さらに露出と認知を高めます。

しかも、コストや人の負担は限りなく抑えることができます。

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ここで重要なのは、配信するコンテンツは従来のコンテンツマーケティングとは異なり、ノウハウやハウツーなどのナレッジ(知識)ベースのビジネスブログではなく、自社や自社の製品・サービスをダイレクトに訴求する「PRブログ」ということです。シェアド・コンテンツマーケティング(SCM)では、PRブログをコンテンツにして配信することが重要になります。

これを継続的に行うことで、自社のマーケットでの露出はどんどん増えます。マーケティングとブランディングの基本は「露出し続ける」ことです。「継続的に露出する」ことで、ブランド(自社)の認知と確立に貢献し、ひいては、ブランドによる集客や収益へと繋がっていきます。

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