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  • 執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティングシェアドコンテンツマーケティング(5)』ネイティブ広告で自然に読者を惹きこむコンテンツの書き方!


シェアド・コンテンツマーケティングで自社商材(製品やサービス)をコンテンツにして読者を惹きつける鍵は、ネイティブ広告の書き方や見せ方にあります。不快な売り込みは決して行わず、読者の興味や関心を沸かせるコンテンツ作りの工夫が必要です。今回は商材をコンテンツにする際の効果的なコンテンツのアイデアをご紹介します。


シェアドコンテンツメディア①:短期間で成果を上げるマーケティングの融合

主な内容

  • コンテンツマーケティングで商材をコンテンツにできるのは実は画期的なマーケティング

  • コンテンツを制作するための題材・・・注意点

  • コンテンツにする話題はアイデア次第でいっぱい

  • ネイティブ広告(ネイティブアド)として自然に融合させる

◇◇◇◇◇◇◇

■コンテンツマーケティングで商材をコンテンツにできるのは実は画期的なマーケティング

シェアドコンテンツマーケティングが従来のコンテンツマーケティングと象徴的に異なる点は、メディアを共有することだけではなく、実は製品やサービスなど、自社の商材そのものをコンテンツにして配信できることです。
この違いは画期的です。
従来のコンテンツマーケティングでは、ノウハウやハウツーなど知識をベース(ナレッジベース)をコンテンツにしたビジネスブログを書きますが、取り扱う製品やサービス自体をコンテンツにすることはまずありません。理由は明快です。逆効果になるからです。読者はノウハウやハウツーなど、自信の知識やスキルを向上させてくれるコンテンツを期待しています。そんな読者に製品やサービスの紹介ばかりしてしまうと、読者を遠ざけてしまいます。
しかし、多くの事業者は、自社の製品やサービスをもっと効果的にダイレクトにプロモートしたい、という思いを強く持っていますので、商材をダイレクトに紹介できないコンテンツマーケティングを続けていると、だんだんとジレンマを抱えてしまうことも多々あります。このジレンマは、十分なマーケティング予算の中でコンテンツマーケティングを展開できる事業者よりも、限られた予算とリソースの中で、コンテンツマーケティングを行わなければいけない起業家やベンチャー、比較的小規模な中小企業などの事業者でより顕著であり、深刻な悩みにもなっています。
コンテンツマーケティングで成果を出すには時間がかかる、だから商材をコンテンツにしてもっとダイレクトにアピールしたい。しかし、それでは逆効果になる。
最初は意気揚々と始めたコンテンツマーケティングでも、なかなか成果が見えてこないと、徐々にこんなジレンマを抱えるようになります。
自社の製品やサービスをアピールするのであれば、広告を打つなど、いくらでも方法はあります。しかし、資金が限りられる事業者にとっては、それも簡単なことではありません。手軽に、簡単に、負担なく、コストを抑えて、限られたリソースの中で実行できなければ、どんな方法も経営を圧迫するだけで、むしろ逆効果にになってしまいます。
そんなジレンマをいとも簡単に解消してくるれるコンテンツマーケティングが、シェアドコンテンツマーケティングです。
シェアドコンテンツマーケティングは従来のコンテンツマーケティングで多くの事業者が抱えるジレンマを解消してくれる。
シェアドコンテンツマーケティングだと、従来のコンテンツマーケティングではタブーとされていた、自社の製品やサービスなど取扱い商材をコンテンツにして、ダイレクトにアピールすることができます。シェアドコンテンツマーケティングでは、むしろその方が、マーケティングとしても効果的です。また、ストック型メディアなので全てのコンテンツは資産として蓄積されます。従来のコンテンツマーケティングにはないフロー型メディアの機能も兼ね備えますので、タイミング(適時性)が重要とされるタイムリーな話題、さらには告知や案内も向いています。
実は、シェアドコンテンツマーケティングは、コンテンツマーケティングとしては、画期的なマーケティングなのです。
(適時性が重視されるコンテンツは、蓄積されても情報価値としての陳腐化が早いものですので、時折挟むコンテンツとして利用することが望ましいとされます)。
 
■コンテンツを制作するための題材・・・注意点
シェアドコンテンツマーケティングでは、自社の製品やサービスなど、商材をコンテンツにすることができますが、書き方や見せ方を誤ると逆効果にもなりますので、注意も必要です。しかし、それもそんなに難しことではありません。ちょっとしたコツや守って頂きたい注意点があるだけです。まず、一番注意したい点は
|売り込みにしない
ということです。この基本的なことを気を付けて、しっかりと守っていれば、あとは、題材をどうするかだけです。
「売り込みにしない」という点では、いくつかポイントをお話します。自社の商材なので、ついつい熱も入りヒートアップするのはわかりますが、読者は必ずしも同じ温度を感じているわけではないので、特にご注意ください。
  • 取材記者や口コミするお客様など、第三者の立場になりコンテンツを書く

第三者の目線になり、客観的に製品やサービスを見つめると、売り込みになりにくくなります。「自分が取材する記者ならどんな記事にするだろうか」あるいは、「自分がお客様だったらどんなコメントを書くだろうか」など、客観的な第三者の立場を想定して、当事者の目線や思考回路を外してみてください。
  • 「売りたい」「伝えたい」は封印し、読者が何を知りたいかに視点を置く

「売りたい」や「話したい」「伝えたい」が全身から溢れているギラギラの営業マンって、正直、引きませんか?営業マンでなくても、過度の熱血や情熱は、最初は好感を持つことがあったとしても、だんだん遠ざけたくなるものです。一方通行の押し付けで、こちらが何を欲しているかの視点が欠けているからです。情熱もやる気も「見えないくらい」、「隠しているくらい」がちょうどいいとも言います。その方が相手に視点に立ちやすくなります。文章でも「売りたい」「伝えたい」の空気感は伝わります。それが伝わると一挙に冷めたり、敬遠されることもあります。熱い想いは胸にしまって、読者の声に耳を傾けるように、読者が何を知りたがっているかを考えながら、コンテンツを作ることを心掛けて下さい。
  • 客観的事実をベースにする

「売りたい」気持ちは、実際には起きていないことまでも、ついつい本当にあったことのようにしてしまうことがります。お客様へのメリットやベネフィット、成功事例や実績などはアピールポイントとなりますので、しっかりと伝えるべきですが、客観的事実が伴わない事柄や事実とことなる表記は、場合によってはねつ造やウソにもなります。注意が必要です。
  • お大袈裟な表現は極力控える

営業の世界では「嘘でなければ、多少のオーバートークはOK」というような考え方も人によってはあるようです。しかし、シェアドコンテンツマーケティングではあり得ません。文章でのオーバートークは、対面で会話している温度感やその人の人柄が伝わらない分、逆に、冷めてしまい距離を置かれる場合があります。読者は、派手なランディングページなど、売り込み広告を嫌と言うほど目にしてきて、うんざりしています。大袈裟な表現は逆効果になりますので、ご注意ください。
  • ビックリマーク(!)や太字、大きな文字サイズ、その他文字修飾を多用しない

ビックリマーク(!)や太字、斜め文字、大きな文字サイズ、異なる書体など、修飾文字は要所々々で適切に使用されていれば大変効果的ですが、あまり多用すると乱用になり、返って印象を悪くし逆効果です。
  • 客観性のある第三者に読んでもらう

作ったコンテンツかが実際に読み手にどう映るかは、客観的な目線に立てる第三者に読んでもらうのが一番です。自分では最高と思っていたコンテンツでも、人から見ると、一方的な思い込みや思入ればかりで、共感されにくい内容になっているかもしれません。できれば、出稿前に誰か客観的な第三者に読んでもらい、率直な感想がもらえるといいでしょう。フィードバックを参考に書き変えることも必要です。
 
■コンテンツにする話題はアイデア次第でいっぱい
シェアドコンテンツマーケティングのメリットは、商材をコンテンツにしてダイレクトにアピールできる点ですが、実はそのこと自体がコンテンツを書く上でもプラスに働きます。
通常のコンテンツマーケティングでは、良質で価値あるコンテンツを継続的に量産することの大変さに、多くの方が悲鳴を上げてしまいます。ビジネスブログでコンテンツを書き続けることは、それなりのアイデア力や発想力や企画力、さらには続ける根気ややる気も必要です。コンテンツの企画から準備、作成まで、延々と繰り返される作業です。特にリソースが限られる起業家やベンチャー、中小企業の事業者には大きな負担として重くのしかかります。
その点、自社の製品やサービスをコンテンツにできるということは、実は、話題に事欠かないということでもあり、比較的容易に記事が書ける、ということでもあります。自社の商材なので話題はいっぱい転がっています。これは大きなメリットです。とは言え、闇雲に始めても、途中で息切れするかもしれません。コンテンツが単調になったり、独りよがりにもなりがちです。そこで、話題やテーマのヒントをいくつかお伝えしますので、ぜひ、ご参考下さい。読者の目線に立ちながら工夫してみて下さい。
  • 新製品紹介、商品ローンチ

  • 新機能、バージョンアップの案内

  • 利用シーンの紹介「こんな使い方してみた・・・」など

  • 製品・サービスを活用したマーケティングなど業務のノウハウやハウツー

  • 導入事例紹介

  • お客様の声、感想

  • 新しいお客様の紹介

  • 開催したイベントなどの報告(こんな感じでした・・・)

  • 社長の声

  • 開発サイドの声、紹介

  • 営業(マーケティング)サイドの声、紹介

  • カスタマーサービスの声、紹介

  • (新入)社員の紹介

  • (今日の)会社紹介(こんな会社です・・・)

  • イベントやセミナーの案内

  • 特別なオファーなどの案内

・・・等々
この他にもたくさん考えられるでしょう。まさに話題もテーマもアイデア次第です。
これらの話題やテーマを自社の商材(製品やサービス)と絡めて読みやすいコンテンツにして、定期(あるいは不定期)にアップします。継続することも大切ですが、あまり無理やりにコンテンツを作り過ぎるのも、やっつけ感を感じさせますので、要注意です。
さて、ここでもう一つ、ご注意頂きたい点があります。文章量です。
文章量について考慮が必要なのは、書き手の「伝えたい内容と伝え方」、読み手の「知りたい内容と読む負担」、「メディアの趣旨や性格」、そして「SEO」です。シェアドコンテンツマーケティングで商材(製品やサービス)をコンテンツにする場合、文章量は比較的短く完結にまとめるようにして下さい。
記事は短めに1000文字以内にまとめる
従来の自社サイトのコンテンツマーケティングでは、コンテンツ量の目安として3,000文字程度は必要とされています。場合によっては10,000万文字になることもあります。あまり長すぎるのも問題ですが、しっかりと読み込ませるコンテンツが効果的です。また、これにはSEOの観点もあります。Googleでの検索結果の上位表示を目指すことと、読者の読む負担のバランスから、最低でも1,000文字、目安は3,000〜6,000文字前後とされています。
シェアドコンテンツマーケティングは、ストック型メディアではありますが、フロー型メディアの機能も多分に兼ね備えていることと、メディアプラットフォームの性格を考え、あまり長いコンテンツは効果的ではありません。直ぐに読める1,000文字以内にまとめるようにするといいでしょう。内容がしっかりと伝わるのであれば、500文字程度でも問題ありません。
記事毎にSEO対策を行うことも効果的ですが、自社単独のサイトではなく共有型のメディアプラットフォームなので、自社専用サイトのようにあまり神経質になる必要はありません。気になるのであれば、メタタグでタイトル(メタタイトル)と説明(メタディスクリプション)を設定し、キーワードを意識しながら記事を書いていくだけでも十分です。
動画を活用する
時折、動画を加えたコンテンツを配信することで、訴求力も増しより効果的になります。動画は制作会社に依頼してもいいのですが、そこまでコストをかけなくても自社で制作したものでも十分です。デジタルビデオやデジタルカメラ、スマホなどで撮影し、YouTubeなどに登録すれば、簡単にコンテンツと接続することができます。
また、既に公開している動画、あるいはセミナーやイベントなどの動画があれば、シェアドコンテンツマーケティングのコンテンツでもアップすれば、より人の目に触れるチャンスが増えますので、マーケティング効果も高まります。
記事の内容にそぐわない動画では意味がありませんので、発信するコンテンツに上手に絡ませ、訴求力を高めることが大切です。
写真やイラストなど画像を多用しない
画像の多用も避けるべきです。あまり多くの写真やイラストは返って見栄えを悪くします。アイキャッチのための写真やイラストは有効ですが多用は無用です。データや図など、コンテンツを補うものなど直接関連するものであれば、掲載することでより効果的になりますが、あまり関連性がない見た目だけの画像の掲載は控えて下さい。
1コンテンツ1テーマを厳守する
一つのコンテンツは1テーマにまとめましょう。テーマが大きくなる場合は、1つのポイント毎にコンテンツをまとめます。一つの記事に多くの事柄を詰め込ませるより、ポイント毎にコンテンツを分け、コンテンツの数と更新度を多くする方が、読み手にもわかりやすく、また、見つける上でも、目立ちやすく読まれやすくなります。
 

■ネイティブ広告(ネイティブアド)として自然に融合させる

シェアドコンテンツマーケティングでは、メディアサイト(プラットフォーム)自体がネイティブ広告に対応するサイトの作りになっていますので、見た目ではサイトのフォーマットや機能と遜色ない自然な形でコンテンツを公開できます。

問題はコンテンツそのものです。コンテンツがメディアサイトの趣旨と融和しないものですと、読み手に違和感を与えてしまいます。「売り込み」の印象を与えないコンテンツにすることには、特に、注意が必要です。過度なセールスは禁物です。メディアサイトに馴染まないばかりか、投稿者そのものの印象を悪くします。とは言え、興味や関心を沸かせ、問い合わせや自社サイトへ誘導するためには、CTA(コールツゥアクション/行動喚起)も必要です。例えば、「お問い合わせ」「詳細はこちら」「続きを読む」「資料ダウンロード」・・・などリンクを張れば、興味を持った読者はスムースに行動しやすくなります。また、担当者の名前や顔写真を乗せればより親近感が沸き、安心感も与えます。自然な形になるよう、工夫が必要です。

シェアドコンテンツマーケティングが厳密にネイティブ広告にあたるかどうかは、議論の余地も残りますが、その要素は多分に含まれていますので、ネイティブ広告も理解した上で取り組まれることをお薦めします。

ネイティブ広告についてはコチラの記事も、ぜひ、ご参考下さい。

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コンテンツマーケティングで成果を出すためには、それなりの時間とコストをかける必要があります。事業者への調査では、月に30万円以上のコストをかけられるかどうかが、成果を出せるか出せないかの分岐点になっている現実も見えてきます。(「『シェアドコンテンツマーケティング(2)』従来のコンテンツマーケティングだけでは成果は上がらない理由。ネット伝説に踊らされるな!」をご参照)。

このコストは、資金などリソースが限られる事業者にはなかなか厳しい現実です。メディアプラットフォームを共有するシェアドコンテンツマーケティングを上手に活用すると、従来のコンテンツマーケティングでのしかかる負担の軽減にもなりますので、特にリソースが限られ、十分な予算をかかけられない事業者のための新たなメディア戦略として、期待できます。

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