シェアド・コンテンツマーケティングの優れている点は、直ぐに始めれれるにも関わらず、「オウンドメディア」「アーンドメディア」「ペイドメディア」のトリプルマディアのいいとこ取りができてしまうことです。また、ネイティブ広告(ネイティブアド)を取り入れ、さらにはその他のマーケティングや広告などとも連携し、マーケティング効果を高めることができます。
シェアドコンテンツマーケティングは、それ自体がトリプルメディアの複合(シェアドメディア)であり、各種マーケティングの融合でもあります。オウンドメディアのように自社のアカウントでコンテンツを作成、運用し、アーンドメディアのように利用者(読者)をファン化し、そしてペイドメディアとしてその機能を活用しメディアプラットフォームで広告枠を確保し掲載できます。
また、それ単独でも、従来のオウンドメディア型のコンテンツマーケティングと融合させて行うこともでき、それぞれの状況や方針、ニーズや目的に合わせたマーケティングを展開できます。
一番の特徴は、コンテンツの主役が商材(製品やサービス)そのものである点です。製品やサービスレポートのブログであれば別ですが、ビジネスブログをコンテンツとする従来のコンテンツマーケティングでは、むしろタブーとなるものが主役になります。
案件化までの仕組みと流れは下のイラストの通りです。
媒体となるメディア(サイト)自体が、共通の興味関心を持つ利用者(読者)を集めるプラットフォームになっていて、その読者向けのコンテンツを配信しています。
シェアドメディアを利用する事業者は、その利用者(読者)に向けて、コンテンツマーケティングでビジネスブログを書くように、メディアのフォーマットに合わせた商材のブログ(コンテンツ)を配信します。情報サイト等、ポータルサイトで掲載するバナー広告の類ではありません。広告ですが、あくまでもネイティブなコンテンツの配信です。
利用者(読者)はメディアサイトのコンテンツの一部として、シームレスに事業者が発信する商材ブログを目にし、コンテンツを見ることになります。メディアサイトのコンテンツと親和性があり、関連性が強い商材が掲載の対象となります。その意味ではネイティブ広告の「ネイティブ要素を持つインアド型」の考え方と似ています(ただし、フォーマットは別ですので「ネイティブ要素を持つインアド型」のカテゴリには当てはまりません)。6種類のネイティブ広告のカテゴリでは、カスタム型に分類されます(「『シェアドコンテンツマーケティング』でネイティブ広告(ネイティブアド)を展開するとどうなるか? - 基礎編」をご参照下さい)。
例えば、マーケティングやセールスに関するコンテンツを起業家やベンチャー、比較的小規模な中小企業向け、あるいはその経営者向けに、コンテンツを配信するメデイァサイトでは、同じくマーケティングやセールスに関連する製品やサービスを持つ事業者が掲載対象になります。また、直接マーケティングやセールスに関連する商材ではなくても、起業家やベンチャー、小規模中小企業をターゲットする商材なども掲載の対象となります。
その場合・・・、
■コンテンツ カテゴリ
マーケティング/セールス(営業)
■対象読者
起業家、ベンチャー企業及び小規模中小企業の経営者または担当
■シャアドコンテンツとして掲載対象となる商材分野
マーケティング関連製品・サービス
【例】
ウェブ制作・デザイン、CMS、動画マーケティング、メールマーケティング、SEO、ウェブ接客、セミナー/イベント・・・等々
セールス(営業)関連製品・サービス
【例】
営業代行、営業支援、テレアポ、DMサービス、名簿サービス、SFA、CRM・・・等々
対象読者がターゲットとなるその他関連商材
【例】
レンタルオフィス、バーチャルオフィス、シェアスペース、コーワーキングスペース、会議室/イベント会場、研修/教育・・・等々
・・・とうような感じになります。
掲載できる商材は、メディアを運営する側の判断となりますので、自社の製品やサービスが対象になうかどうかわからない場合は、直接サイト運営者に問い合わせて下さい。
メディアサイトの読者は、そこで提供されるコンテンツに何らかの興味関心があります。
例えば、コンテンツに関連するある事柄に対して常に抱える疑問を解消したい、不安や心配事、あるいは不満がある、課題や問題を抱えている、などです。つまり、それらの事柄について、良くしたい、問題を取り除きたい、ヒントや解決策が欲しい、とどこかで思っています。
そこで、その解決策となる方法や事例などが具体的な商材(製品サービス)のストーリーを通して紹介されている記事があれば、その内容を見たくなります。その読者が抱える問題や直面している課題に共通するものや近いものであれば、もっと知りたくなります。その事業者が取り扱う製品やサービスのサイトを訪れたり、資料を請求したり、問い合わせたり、また、コンテンツマーケティングを展開している場合は、その読者にもなるかもしれません。
つまり、この記事のイラストのように、案件化までの仕組みに流れの中で自由に回遊しながら、タイミングが整った時点で、事業者に接触する、ということになります。
シェアドメディアでトリプルメデイァを融合させながら、さらに他のマーケティングの手法やツールを組み合わせ、効果的に、そして効率的に読者を取込み、見込客としていきます。
ただし、ここでも重要となるのは、配信するコンテンツの質です。商材が主役だからと言って、絶対に売り込んではいけません。売り込むのは案件化して、ニーズが顕在化した後です。営業や商談に入るのは、「今抱える問題や課題を解決できる具体的な製品やサービスを探している」、あるいは、「あなたの製品やサービスを検討したい」など、明らかにそう考えていると思われるとき、またはそう明示的に意思表示している場合に限ります。そして、案件化した後は、マーケティングの機能(仕事)ではなく、セールスの機能(仕事)です。ナーチャリングではなく、顧客化や成約に向けたアプローチやクロージング(またはCTA)が必要になります。
シェアドコンテンツマーケティングでも、一にも二にも大切なことは、あくまでも「読者にとって価値があり良質なコンテンツを継続的に配信すること」です。その点は、通常のコンテンツマーケティングと同じです。
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