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執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(7)』コンテンツマーケティングが失敗する10の理由。コストをかけず成功するための失敗から学ぶ成功法。


予算などリソースが限られる事業者にとり、コストを抑えながらコンテンツマーケティングで成果を上げることは簡単なことではありません。成果を上げている多くの事業者は月に30万円以上のコストをかけ、平均的に半年から1年はどの期間をかけ、成果を出しています。しかし、すべての事業者が同じようにコストをかけられるわけではありません。そこで、如何にコストをかけずコンテンツマーケティングで成果をあげるか、今回はその成果面に注目し、失敗から学ぶ成功法について考えてみます。


シェアドコンテンツメディア①:短期間で成果を上げるマーケティングの融合

主な内容

  • コンテンツマーケティングで求める成果を明確にする

  • コンテンツマーケティングのKPIを考える

  • コンテンツマーケティングが失敗する原因ついて仮説を立てる

◇◇◇◇◇◇◇

■コンテンツマーケティングで求める成果を明確にする

さて、前回の記事

は、もうお読み頂けましたか?

コンテンツマーケティングで成果を上げている多くの事業者は、月に30万円以上のコストをかけています。しかし、多くの事業者にとり月30万円以上もの金額は重くのしかかります。そう簡単にできるものではありません。
そこで、前回の記事では「如何にコストをかけずに成果を上げるか」のコスト面に焦点を当て、お金をかかないコンテンツマーケティングの方法についてお話しました。まだ、前回の記事をお読みでない方、内容をブラッシュアップしたい方は、ぜひ、上のリンクをクリックして記事をお読みください。
今回は以下の2つのポイントのうち、2.の成果面についての皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
  1. コスト面:如何にコストを下げてコンテンツマーケティングを始めるか → 省エネを考える

  2. 成果面:如何に成果を上げられるか → 失敗の原因ついて考える

そもそもコンテンツマーケティングで求める「成果」とは一体何なのでしょうか?
実はこの成果の捉え方で、コンテンツマーケティングの成否は全く変わります。
前回の記事でも触れていますが、日本とアメリカの成果の捉え方にも考え方の違いがあります。この考え方の違いが、日米の事業者のコンテンツマーケティングに対する取り組み方にも少なからず影響を与えています。
日本の事業者の多くは、コンテンツマーケティングの成果を集客(リード発掘)や収益など、何らかのコンバージョンや効果測定が可能な数値(トラフィックやSEO順位)で評価する傾向にあります。
一方、コンテンツマーケティングの発祥の地のアメリカの事業者の多くは、コンテンツマーケティングの成果をコンバージョンや測定可能な数値ではなく、関係性やブランディング向上など、直接数値化できない要素で評価する傾向にあります。その効果の結果として、収益にもつながるものと考える事業者が多いようです。
Content Marketing Institute (CMI)(米国ニューヨーク)は、コンテンツマーケティングをこう定義づけています。
Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.
和訳すると以下の通りです。
コンテンツマーケティングとは、関連性のある一貫した価値あるコンテンツを作り情報発信することで、明確に定義したターゲット層を惹きつけて、その関係性を維持し、最終的には収益をもたらす顧客行動に結び付けることにフォーカスした戦略的なマーケティングのアプローチである。
日本では、この太字の下線箇所の文言「ultimately, to drive profitable customer action(最終的には収益をもたらす顧客行動に結び付けること)」を独自に解釈し強調し過ぎているようにも思えます。
おそらく、コンテンツマーケティングを商材にしたい事業者のマーケティング上の戦略や考え方も多分に影響しています。そもそも、目に見える成果が出ずらく時間がかかるコンテンツマーケティングをそのまま商材にしては、効果的に販売に結び付けることが難しいため、集客や収益と結びつけることで、「誰でも簡単に取り組め、成果や結果が出るマーケティング」として販売したかったのでしょう。
「コンテンツマーケティングは手間暇がかかり結構大変で、コストもそれなりかかります。しかも1年以上成果がでないこともざらにあります。ぜひ、やりませんか?」と言われて、「はい、やります」と答える人はいませんよね。
 
■コンテンツマーケティングのKPIを考える
それでは、コンテンツマーケティングにおいては、何をKPIとすべきなのでしょうか?
そこで、コンテンツマーケティングに取り組む事業者は、何をKPIに設定しているのかを見てみましょう。
日本では
  1. ウェブトラフィック(約7割)

  2. コンバージョン(約4割)

  3. SEO順位(約4割)

が、コンテンツマーケティングのKPIトップ3を占めています。
つまり、コンテンツマーケティングに取り組む事業者の多くは、上記全て、もしくは一部をKPIとしてパフォーマンス評価をしています。(あくまでもトップ3です。この他にも評価指標とするKPIはあります)。ちなみにアメリカでは関係性やブランド力を成果とみる傾向がありますが、これらに関連するKPIについては、日本ではどのように捉えているのでしょうか?
  • ブランド認知度向上

2割~3割程度
  • カスタマーロイアリティ

約1割程度
やはり、日本では、これらを評価ポイントする見方は一般的ではないようです。それでもブランド認知度向上については、重要な評価ポイントと見る事業者も比較的多いのかもしれません。
このことからもわかりますが、日本の事業者がコンテンツマーケティングの成功と失敗を評価するポイントは、ウェブトラフィック、コンバージョン、SEO順位の結果にあります。これらが効果測定数値として、一定の評価時間枠の中でどれだけ増えたかが、日本の多くの事業者では成否の基準となるわけです。
 
■コンテンツマーケティングが失敗する原因ついて仮説を立てる
日本でも、コンテンツマーケティングに取り組む事業者が約7割にまでに増えたとの調査報告があります。この数字を見る限り、コンテンツマーケティングもかなり浸透してきたと言えます。ただし、この数字は、対象企業の数も限られ、その大部分が100名以上の従業員規模への調査に基づくものなので、実際には事業者全体でどれほど普及しているかは不明です。少なくとも、増加傾向にあることは間違いないようです。
しかし、コンテンツマーケティングがブームのようになった今でも、小規模事業者のほとんどは成果を出すことができません。また、途中で断念している事業者も多くいます。現在取り組んでいるが成果が出ない事業者と、以前取り組んだが成果が出せずに止めてしまった事業者を含めると、8割以上は成果を出せずにいるという現状が見えてきます。これを失敗と捉えるかどうかは別としても、なぜ、そんなことになっているかを考えることは、成果をあげるためのヒントを見つけるきっかけにもなるはずです。
そこで、事業者がコンテンツマーケティングで失敗する原因について見てみます。そこには10の仮説を立てることができます。
  1. 明確なゴールがなくアイディアのみで前のめりになっている

  2. 長期的目線で運用できていない

  3. 質より量が優先されコンテンツの質が低い

  4. 更新頻度が低い

  5. コンテンツに一貫性がなく関連性や継続性がない

  6. 明確なターゲットがなくコンテンツにコンセプトがない

  7. ファン化する仕組みやプロセスが考えられていない

  8. 事業者の思い込みが強くユーザー視点のコンテンツになっていない

  9. 運用体制が整えられていない

  10. Googleと闘っている

さらにプラス1があります。

  • +1 評価基準が不明確

最後の+1は原因ではなく、何をもって成功とし、失敗とするか、その評価ポイントの考え方です。この記事内でも既にに触れています。ひょっとすると、これらの10の仮説と+1を見て、なんとなく思い当たる節がある方もいるのではないでしょうか。

そもそもコンテンツマーケティングにはデメリットがあります。いいことばかりではありません。最も顕著なのは次の3つです。

  • コンテンツ制作は時間がかかる

  • 継続するのは大変

  • 成果が見えにくい

このデメリットがコンテンツマーケティングへの取り組みを困難なものにしています。ネットで踊る「コンテンツマーケティングに取り組むと誰でも手軽にコストをかけずコンバージョンを増やせる」と思わせるようなフレーズは、ネット伝説です。現実には、しっかりとコストをかけ本腰を入れて取り組まなければ、コンバージョンや収益につなげることは難しいと言えます。また、中途半端なコストのかけ方では投資金額を無駄にするだけです。そのコストの目安が月30万円以上ということです。実際にこの30万円を境に、成果を出している事業者の割合がほぼ180度逆転しています。

コンテンツマーケティングに取り組むのであれば、このデメリットをしっかりと理解し、認識した上で取り組むことが、出発の大前提となります。この理解と認識がないと、深い闇の中をさ迷うことにもなりかねません。また、この理解と認識をしっかりと持つことが、コストを抑え成果を上げるためのヒントにも繋がります。

それぞれの仮説の中身については、次回の記事で見ていきます。

コンテンツマーケティングで、如何にコストを抑えて成果をあげるかは、多くの事業者が失敗すると考えられる原因について知り、分析することで、そのヒントを見つけることができます。お金をかけて成果をあげる(可能性が高い)運用を買うことができるのであれば、それが一つの選択肢もなります。しかし、そもそも、そんなお金をかけをかけることができない、あるいは、かけたくないのであれば、お金をかけずに成果を上げる方法を真剣に考え、取り組む必要があります。

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