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  • 執筆者の写真松本 啓嗣

最も利用されるSNSは何?起業家と経営者必見!アメリカのトレンドを知ることでマーケティングの今後を見る。【Part1】


アメリカのあるシンクタンクが今年2018年1月に行ったSNSの利用に関するある調査で、とても興味深い結果が見えてきました。調査はアメリカに住む成人対象に行われたもので、日本でそのまま当てはまるものではありませんが、人々がどのようにSNSと関わり利用しているかが見えてきます。今やSNSはマーケティングを行う上でも欠くことのできないものとしてプラットフォーム化されています。アメリカの傾向を見て、日本のトレンドを推測することできます。しかし、それにしても、アメリカのSNS利用実態・・・、意外な結果が見えてきました。

主な内容

  • 日本での傾向や動向を探る上でも大いに役立つ

  • アメリカ成人の大多数がFacebookとYouTubeを利用する

  • 年齢層で好まれるSNSの傾向がはっきり分かれる

◇◇◇◇◇◇◇

■日本での傾向や動向を探る上でも大いに役立つ

SNS中毒やSNS依存症という言葉が、巷で囁かれるようになり久しいですが、日本でもFacebookやTwitterなど、SNSを利用する人は多くいます。SNSは、マーケティングにおいても重要な媒体としてプラットフォーム化されています。しかし、その利用実態はどうなっているのでしょうか?今回は、アメリカでのSNSの利用実態に関する調査結果を見ながら、その傾向と今後の動向を見てみていきます。

今回参考にしたのは、アメリカ合衆国のワシントンD.C.を拠点とする Pew Research Center(ピュー研究センター/ビュー研究所)が、今年2018年3月1日に公表した「Social Media Use in 2018」の調査結果に基づくものです。17ページにも及ぶ調査結果の資料なので、その全容をこの記事でお伝えすることは差し控えますが、ご興味がある方は、ぜひ、お読み下さい。

日本ではあまり使われないSNSも調査の対象になっていて、このアメリカでの調査結果が、そのまま日本にも当てはまるとも思えませんが、やはり、Facebook、Twitter、Instagram、YouTube は日本でもメジャーなソーシャルメディアでもありますので、日本の傾向や今後の動向を推測する上では大いに役立つと思われます。

 

■アメリカ成人の大多数がFacebookとYouTubeを利用する

Pew Research Center の調査によると、アメリカの成人の73%がYouTubeを利用し、68%がFacebookを利用しています。


同研究所が2016年に行った同様の調査では、Facebookが圧倒的な1位で79%が利用していました。2位のInstagramの32%を大幅に上回る結果が出ていました。

今回の結果と比較すると、YouTubeがFacebookとInstagramを飛び越え突如1位に浮上した、と驚く方もいるかもしれませんが、実は、2年前の調査では、YouTubeは調査対象には含まれていませんでした。そのため、その時点でFacebookを上回っていたのかは不明です。しかし、今回の調査ではっきりしたことは、ほとんどのアメリカ成人はYouTubeを利用しているという事実です。

ある意味、想像していた通りではありますが、実際に数字で証明されると、驚きを感じてしまいます。

昨今、YouTuberなどのインフルエンサーが増え、アメリカでは人気YouTuberが大手企業などと契約し、企業のための動画制作や投稿を行うなど、企業がより有効なマーケティングを求め、以前より積極的にYouTubeに絡もうとしています。

日本でも、2017年、小学生が「将来なりたい職業」ランキングの第6位にYouTuberが入り、トップ10入りしたことが話題にもなりました。YouTuberが職業として確立された、ということなのでしょうが、それを支えるのは、日本のみならず、世界に多くいるYouTubeの視聴者の存在です。今回のPew Research Center の調査結果もその事を裏付けています。

大手企業など多額の広告予算を費やせる事業者は別にしても、資金が限られれるスモールビジネスの事業者が、マーケティングでどこまで効果的にYouTubeを活用できるかは、今後、まだまだ試行錯誤が必要です。現時点では、ほんのごく一部を除き、明らかな成果として評価できるほど、YouTubeをしっかりとマーケティングに活用できている事業者は、ほとんどないのが実情です。

 

■年齢層で好まれるSNSの傾向がはっきり分かれる


次に年齢層によるSNSの利用状況を見てみます。ここでも興味深い実態が浮き彫りになっています。

右は、同研究所が行った年齢層と利用SNSの関係を分布図で表したものです。

この結果を見る限りでは、YouTubeとFacebookは、いずれも、アメリカ成人全ての層に利用されているSNSであることがよくわかります。特にデジタルリテラシーが比較的高い40代以下では、圧倒的に多く使われています。

50代以上でも、YouTubeが56%、Facebookが55%と半数以上が利用していることが明らかになっています。おそらく50代と60代以上を分けると、50代では、さらにこのパーセンテージが増えると推測されます。

さらに興味深いのが、18〜24歳までの年齢層では、SnapshotやInstagramなどの利用割合が他の年齢層と比較しても、際立って高くなるということです。Snapshotは共有したした画像や動画が受信後10秒で消えるという、全く新しいコンセプトのSNSですが、写真や画像が保存され後々悪用される、というようなリスクが少ないということで、アメリカの若者には、絶大の人気があるそうです。ただ、マーケティングでの利用には、今後工夫も必要です。

マーケティングの視点に立てば、18~29歳までの年齢層であれば、どの媒体でも比較的リーチできると言えますが、30代以降は媒体を選んだアプローチも必要なりります。特に50代以上では、FacebookとYouTube以外の利用が極端に減りますので、効果的にリーチするならFacebookかYouTbueとなります。ただし、YouTubeのマーケティング活用は、資金が限られるスモールビジネスでは、そう容易くはありませんので、Facebookがメインになりそうです。

文字数が限られえる投稿で知らているTwitterも、ここに来てアメリカの若い層にはウケているようです。Twitterと言えば、SNSでも老舗の部類に属しますが、少し前からユーザー離れが始まったとも言われ、事業的にも疑問視されることがありました。しかし、先のアメリカ大統領選でトランプ氏が多用したことでも話題になり、そこに若者が飛びつき、人気も再燃しているようです。とは言え、他のメディアと比較して利用度は落ちます。日本でもラインやインスタ離れした若者がTwitterを利用し始めている、との見方があります。日本での特徴は、Twitterの利用が若干Facebookを上回り、第1位である点です。(Lineを含むと、Lineが圧倒的に利用者数が多いのですが、LineはSNSというよりコミュケーションツールの位置づけに近いとも言えます)。

Pinterestは女性の利用が多いようです。女性は41%が利用していると答えているの対し、男性では16%に留まります。ただし、日本では、まだそれほど普及していません。

また、LinkedInはビジネスマンやプロフェッショナルな層に多く利用される傾向にあり、所得も比較的高い人たちに好まれるようです。学歴で見てみても、大卒では50%がLinkedInを利用しているのに対し、高卒以下は9%程度になっています。日本の利用でも同じような傾向があります。特にバイリンガル以上のビジネスマンに好まれているようです。しかし、利用人口はアメリカやヨーロッパに比べ、まだそんなに多くはありません。LinkedInは、ターゲットが比較的はっきりしていて、求職や転職、ビジネスの提案など、具体的な案件の提案などにも活用されるソーシャルメディアと言えます。

 

さて、Part1の今回はここまです。Part2では、ソーシャルメディアとの関わり方の傾向についても、同研究所の調査結果を見ながら探っていきます。



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