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執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(17)』ストック型メディアとしての機能。【後編】新時代ビジネスのキーワード。


シェアド・コンテンツマーケティングはストック型メディアですが、自社サイトに直接影響を与えるものではありません。自社サイトの育成、強化、資産形成が主な目的であれば、シェアド・コンテンツマーケティングはあまり向いていません。しかし、従来のコンテンツマーケティングには「なかなか成果がでない」という重大なデメリットがあります。このデメリットは、特にリソースが限られるスモールビジネスには致命傷にもなりかねません。そこで、シェアド・コンテンツマーケティングがこのデメリットをどう補えるのか、ストック型メディアとしての機能についても、その中身を見ていく必要がありそうです。そこには新時代ビジネスのキーワード「シェア」が意味を持ちます。


シェアドコンテンツメディア①:短期間で成果を上げるマーケティングの融合

主な内容

  • シェアド・コンテンツのストック型メディアはみんなが育てるメディア

  • 新時代のビジネスのキーワード「シェア」はシェアド・コンテンツマーケティングのキーワードでもある

  • 一社単独とシェア、どちらでやるべきか?

  • 「シェア」で一社単独では難しことも可能にする

◇◇◇◇◇◇◇

■シェアド・コンテンツのストック型メディアはみんなが育てるメディア

従来のコンテンツマーケティングの最大のデメリットは「成果が出るまで時間がかかり過ぎる」点です。そのため、成果が出る前にあきらめ途中で断念するケースも多くあります。

また、成果を出している企業の多くは、月に30万円以上のコストをかけているとの調査結果もあります。その中でも、月に50円~100万円を投じているケースが最も多いようです。この事実を見ても、コンテンツマーケティングがそんなに簡単ではないことがお分かりかと思います。

コンテンツマーケティングで成果が出せない事業者は、途中で打ち切るケースを含めると、実に8割以上あるとも言われています。ネットには華やかな成功事例ばかりが強調され、いとも簡単に成功できるとのイメージを持ってしまいがちですが、実際にはその裏にたくさんの失敗事例があることを肝に銘じて下さい。特に、起業したてのビジネスや小規模中小企業など、スモールビジネスの事業者は、この点をよく理解し、しっかりと計画を立て、準備を行った上で取り組んでください。リソースに余裕がない状態で前のめりになって始めてしまうと、「こんなはずではなかった」と思っと時には、もう既に手遅れになっているかもしれません。注意が必要です。

なぜ、コンテンツマーケティングでは、成果を出すのがこんなにも難しいのでしょうか?

答えは明白です。

自社サイトは自社単独で育成するしかないからです。

自社サイトの育成なので、ある意味当然なことですが、「自分でやらなければ、誰もやってくれない」ことが、成果を出すことを難しくしています。もちろん、お金があれば外注はできますが、対価となるコストが必要です。また、それでも成果が保証されるわけではありません。物理的に誰がやるかが違うだけで、結局、自社単独でサイトを育成することには変わりありません。

一方、シェアド・コンテンツマーケティングでは、この前提が全く変わってしまいます。

育てるのは自社サイトではない。メディアサイトである

また

サイトはみんなで育てる。

この点がコンテンツマーケティングのストック型メディアと根本的に異なります。

これをシェアド・コンテンツマーケティングのデメリットと捉えてしまえばそれまですが、「考え方の違い」、あるいは「発想の転換」と捉えると、メリットにもなり、新たなマーケティングの展開も考えられます。

 

■新時代のビジネスのキーワード「シェア」はシェアド・コンテンツマーケティングのキーワードでもある

従来のコンテンツマーケティングの最大のデメリットは、「成果が出るまでに時間がかかり過ぎる」ことです。しかも、スモールビジネスにとっては、このデメリットが致命傷にもなりかねません。成果がなかなかでないということは、もともと資金などリソースに余裕がない事業者にとっては、この間の資金や業務負担をどうするかが、大きな問題にもなるからです。「自社のサイトを強化したい、しかし自社単独で取り組むには時間がかかり過ぎる」、という矛盾を抱え込んでしまいます。

そこで、発想を転換してみてはいかがでしょうか?

強化するのは自社サイトでなくてもいい

今すぐ自社サイトを強化しなくてもいい

自社のサイトでなくてもみんなで共有できれば、共有サイトとしてみんなでサイトを強化できる。その方がより強力でスピーディだ。

今は自社サイトの直接的な育成ではなく、自社サイトへの流入や問い合せなどコンタクトを優先する

こんな、発想になってみてはどうでしょうか?

コンテンツマーケティングで成功し、自社サイトを育て強化するということは、自社サイトを通して、お客様やマーケットとの関係性を築き、自社ブランドの認知と確立にもなります。また、検索エンジンからの検索流入が格段に増え安定しますので、自動集客も可能にします。絶対に取り組むべきマーケティングと言えます。

しかし、スモールビジネスにはあまりにも時間がかかり過ぎます。ここに注力し、限られたリソースの大部分を注ぎ込むのは得策ではありません。失敗の可能性も高く、また、失敗したときのリスクも大きいと言えます。できれば、もう少し余裕を持って取り組みたいところです。

そこで、シェアド・コンテンツマーケティングを取り入れることで、2つの新たな展開が考えられます。

  1. 体力がつくまではシェアド・コンテンツマーケティングで集客しブランド認知を図る

  2. コンテンツマーケティングの成果を早める効果的な方法としてシェアド・コンテンツマーケティングを併用する

シェアド・コンテンツマーケティングの強みは一社単独ではなく、みんなでサイトを育てる点にあります。

  • 一社でやるより、みんなでシェアするサイトで公開されるコンテンツは、圧倒的に多くなります。

  • Googleが「頻繁に更新されるサイト」としてメディをさらに評価します。

  • メディアへのアクセスが増え、メディアサイトそのものからのコンテンツへのアクセスが増えます

  • 検索エンジンから、直接コンテンツが検索され、その結果検索エンジンからの流入も期待できます

  • コンテンツから自社サイト(ホームページやブログサイト等)への流入が増えます

  • 検索エンジンから評価された優良サイトとして、メディアサイトからの被リンクも獲得できます。

  • 結果的に自社サイトの評価にもつながります。

これらはすべて、みんなでメディアサイトを共有することにより、結果的にみんなのトータルの力でサイトを盛り上げるからこそ、できることです。

まさに、「シェア」する力です。

一社単独でやる・・・、はたまた、シェアしてやる・・・

貴社にとり、今はどちらの戦略が有効ですか?

ビジネスでは、これまでもいろいろな「シェア」がありました。しかし、インターネットが社会インフラとして定着し、マーケティングの主流となった今では、この「シェア」が、また新たな意味を持ち、より強い力を発揮します。そして、新しいビジネスをも生み出します。

上手に「シェア」を取り入れ、活用することが、ビジネスの促進を大きく後押しします。

※ シェアについては以下の関連記事も、ぜひ、お読みください。

 

■一社単独とシェア、どちらでやるべきか?

従来のコンテンツマーケティングが悪いというわけではありません。むしろ、全ての事業者が絶対に取り組むべきものです。

しかし、その時々の状況で使えるリソースなど、できることは異なります。その時々のニーズや目的により、有効な選択肢を導き出し活用することで、それぞれの事業者にとって最良の手段を選択することができます。猫も杓子もみな同じコンテンツマーケティングをやる必要はありません。


今、貴社が置かれている状況はどちらに近いですか?

Aなら迷いなく、従来のコンテンツマーケティングに取り組んでください。「効果を高めたい」、「できる限り早く成果を出したい」と、いうことではれば、シェアド・コンテンツマーケティングを併用する選択肢もあります。

しかし、もしBなら、従来のコンテンツマーケティングに取り組むには十分な検討が必要です。まずは、シェアド・コンテンツマーケティングで始め、商材ブログ(PRブログ)でコンテンツを配信し、自社の商材を直接マーケティングする方法を取る方が、リスクも小さく、成果も期待できそうです。ただし、この方法では直接自社サイトを強化することはできません。十分な余裕ができたところで、コンテンツマーケティングにも取り組むという選択もありますので、検討の価値は十分にあります。なぜなら、集客や収益を目的にコンテンツマーケティングに取り組むには、あまりにも時間がかかり過ぎ、リスクも大き過ぎるからです。

大事なことは途中で息切れしない取り組み方です。息切れの仕方によっては致命傷になることもありますので、コンテンツマーケティングに対して、あまり前のめりになるのは危険です。

 

■「シェア」で一社単独では難しことも可能にする

シェアド・コンテンツマーケティングの基本は「シェア」です。

「シェア」は一社単独では難しいことも十分に可能にします。

それぞれはお互い競合関係であったとしても、シェアすることで協業にもなり共存共栄することもできます。もちろん、最終的にお客様に選ばれるかどうかでは、競争が必要です。しかし、その選択肢になるためには「シェア」する方が得策な時もあります。

例えば、一社でコツコツ営業をかける方法と、競合他社も多く参加するフェアやイベントなどに出展して、一度に多くのお客様を相手にするのでは、どちらが効率がいいでしょうか?多くのタクシーが駅前ロータリーで競合他社と並んでお客を乗車させるのはなぜでしょうか?なぜ、多くの人はAmazonや楽天で出品、出店するのでしょうか?なぜ、不動産サイトや転職サイトがビジネスとして成り立つのでしょうか?なぜ、これまで遊休状態だったスペースが貸し出されて、新たな利益を生み出すのでしょうか?

周りを見渡すと、ビジネスの世界には実に多くの「シェア」があります。シェアすることでより効果が高まり、効率が良くなることが多くあります。

起業したてのビジネスや小規模中小企業など、リソースが限られるスモールビジネスが、比較的短期間で繁栄するために必要なのは、「自社」単独にこだわることではなく、「シェア」することとは思いませんか?「シェア」することで、新たに創造できることがたくさんありそうです。

「シェア」は新時代のビジネスのキーワードです。

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