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執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(9)』小が大を取り込む新時代ビジネスのキーワード「シェア」がマーケティングをガラリと変える


コンテンツマーケティングの目的は関係性とブランド認知の構築です。それをテコに収益と結びつける基盤を確立することです。そのベースとなるはオウンドメディアによる自社サイトの育成と強化です。つまり、コンテンツマーケティングは自社サイトの育成と強化を通して収益性を上げるマーケティングです。これが特徴であり強みです。しかし、この強みと思われる特徴が、実は、コンテンツマーケティングの一番のネックにもなっています。特に資金などリソースが限られる起業家やベンチャー、小規模中小企業にとって、厳しい現実を突きつけています。そこで、スモールビジネス(小)がビックビジネス(大)を取り込むことを可能にする新時代ビジネスのキーワードがあります。それが「シェア」です。


シェアドコンテンツメディア①:短期間で成果を上げるマーケティングの融合

主な内容

  • インターネットが何を変えたか?

  • 「シェア」は昔からある

  • 既にある新しい「シェア」

  • シェアリングエコノミだけが「シェア」ではない。「シェア」がビジネスをどんどん変えていく

◇◇◇◇◇◇◇

■インターネットが何を変えたか?

インターネットが登場し、社会インフラとなり、ビジネスの世界でもマーケティングの主流になっています。もはやインターネットに全く関わらないビジネスはほぼ皆無です。今日のビジネでは、必ずと言っていい程、何らかの形でインターネットに関わっています。

ここでインターネットに関する議論に入るつもりはありませんが、一つだけ強調したいことがあります。それは「インターネットが何を変えたか?」についてです。もちろんインターネットが変えたことは一つどころではありません。私たちの生活やビジネスの多くを変えてしまいました。インターネットの登場前と登場後では、私たちが住む世界は全く新しい別な世界になっていると言っても過言ではありません。

それほど大きな変革をもたらしたインターネットですが、その中でも「これこそインターネットの力だ」と思える変化があります。それは・・・

|「誰もが参加できる社会になった」・・・つまり「シェア」です。

と、いうことです。「えっ、そんなこと!」と思われた方も、「なるほど」と思われ方もいるかと思いますが、この変化は、社会を劇的に変えるものになっています。
中でも最も象徴的なものは「情報」です。
それまでの情報は権力、支配者、(大)資本によりほぼ一方的に発信され、私たちはそれを受け取り信じるしかありませんでした。しかし、今ではパソコンやスマホがあり、インターネットにつながる環境があれば、誰もがマスコミのように日本どころか、世界に向けて情報を発信するインフラを持つことができます。私たち一人一人が自分のメディアを手に入れた・・・というより、私たち一人一人が既にメディアになっています。
もちろん、権力や支配、資本を持つものの影響力は今だに巨大です。しかし、自らはメディアになり情報発信者として参加できる社会は、一人一人は豆粒のように小さくても、世の中を動かせる可能性を秘めています。インターネットは、私たちの世界をそんな世界に作り変えました。
「一人一人が情報発信するメディア」
「一人一人が参加できる社会」
つまり
「シェア」する社会

「シェア」する社会は「シェア」そのものが社会インフラを形成しています。「シェア」することでメディアというプラットフォームを手に入れることができるので、自身がプラットフォームを作る必要がありません。

◉新時代のビジネスのキーワードは「シェア」です!

 

■「シェア」は昔からある

「シェア」という言葉には、「共有する」「分ける」、そして、「参加する」「拡散」すると言う意味も含まれます。インターネットの世界では、例えば、SNSなどソーシャルメディアでの拡散をイメージされる方も多いかと思います。文字通り「シェアする」であったり、「いいね」「フォローする」「コメントする」などが、SNSでのシェアのイメージではないでしょうか?

しかし「シェア」は、何もインターネットの登場で生まれたものではありません。その昔から私の生活や社会、ビジネスの場で活用されています。

例えば、ビジネスの現場では、昔から当たり前のようにある協業、業務提携、ジョイントベンチャー、コラボレーションなどは、全て「シェア」です。一棟のビルの一部屋をオフィスとして借りること、あるいは賃貸することも、その概念はシェアにあります。さらに、レンタルオフィスやシャアオフィス、バーチャルオフィスやコーワキングなど、シャアのまたシャア的なビジネスもあります。フェアやフォーラム、コンベンションなど、大きな会場でブースを出展する、講演をするなども全てシェアです。飛行機の機内サービスでセブンアップを提供する、ピザハットでペプシコーラを販売する、コンビニで各社の商品を販売する、大きな広場で開催されるフリーマーケット等など・・・これら全ての概念はシェアすることにあります。

協業、業務提携、ジョイントベンチャーやコラボレーションと言うように全面的に打ち出せば、何か新たなビジネスモデルのようにも思えますが、そうでなくても、おそらくどんなビジネスでも、そのベースにはシェアという概念があります。

■既にある新しい「シェア」

しかし、インターネットの登場で「シェア」という言葉が、何か新しいビジネスのモデルのように、より重要さを持つようになりました。

昨今誰もがよく耳にするものは、おそらく「シェアリングエコノミー」という、ビジネスの概念(またはビジネスモデル)ではないでしょうか?

総務省の平成27年版 情報通信白書の言葉を借りてまとめると以下の通りです。

典型的には個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービスであり、貸主は遊休資産の活用による収入、借主は所有することなく利用ができるというメリットがある。

もう少し搔い摘むと、「使われていない有形無形の資産やリソースを有効活用して新たな価値を生み出す経済活動」と言うことでしょうか。実際にあるビジネスで例えると以下のようなものです。

  • 民泊のAirbnb(まだ様々な法整備も必要です/2018年1月29日現在)

  • 個人が自家用車を活用して行うタクシー配車サービスのUber(日本ではまだ全面解禁ではありません/2018年1月29日現在)

  • フリーマーケットアプリサービスのメルカリ

  • クラウドファンディングのMakuake

  • 家事代行仲介アプリのANYTIMES

  • さまざなクラウドソーシング(ランサーズクラウドワークスSOHOビレッジなど)

  • さまざまなカーシェアリングサービス

  • さまざまなスペースシェアリング

・・・などなど、

他にもまだまだたくさんあります。インターネットとテクノロジーの進化で、どんどん新たなビジネスモデルが登場し、ビジネスが先行し、法整備が後追いになるケースも多くあります。

特徴は個人間の取引(C2C/CtoC)がメインであり、プラットフォームを運営する事業者が仲介者となり、主に取引毎に発生する手数料が収入ベースになります。遊休資産を収益化したい者と、それを活用したい者の間の経済活動を仲介するという意味では、シェアリングエコノミーではありますが、ビジネスのモデルとしては、プラットフォームビジネスとも言えます。

シェアリングエコノミだけが「シェア」ではない。「シェア」はビジネスをどんどん変えていく

ネット時代での「シェア」をイメージし易いようにシェアリングエコノミーを取り上げましたが、「シェア」はシェアリングエコノミーだけではありません。むしろ、今後はインターネット登場前の協業や業務提携、ジョイントベンチャーやコラボレーション、またはその他商取引における「シェア」を、インターネット上でプラットフォーム化して提供することがどんどん加速していきます。事業者にとってもプラットフォームを共有する方が、むしろメリットが出ることも多々あります。

コンテンツマーケティングも、自社サイトで資産化して展開するこれまでの方法から、共通のメディアプラットフォームを共有して展開する「シェアドコンテンツマーケティング」が、効果的なマーケティングとして注目されます。、特に資金などリソースが限られる起業家やベンチャー、小規模中小企業の事業者でも、コストを抑えながら容易に始められるので、「シェア」することのメリットを享受することできます。

自社サイトの資産形成にこだわらないのであれば、あるいは少なくとも直近ではそこにこだわらないのであれば、メディアプラットフォームを共有することで、コストや手間暇を押さえて、最終的に「収益」という同じ目的を目指すことができます。

次回の記事では「シェア」するコンテンツマーケティング『シェアドコンテンツマーケティング』のメリットとデメリットを詳しく見ていきます。

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