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執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(56)』マーケティングの常識を捨てるのもスモールが勝つ手段。


世の中には数々のマーケティングのノウハウがあります。また、マーケティングがハウツー化していて「これさえやれば・・・」的なものも多くなりました。マーケティングはハウツーではなく理論です。例えば、コンテンツマーケティングのやり方は誰でも簡単に知ることはできますが、実際に収益を増やせるかは全く別問題です。特にスモールビジネスでは、よくあるマーケティングのハウツーはあまり機能しません。マーケティングの理論がスモールビジネスを前提にしていないからです。むしろスモールビジネスは、マーケティングのハウツーの常識そのものを捨てるがより効果的です。

主な内容

  • 態勢がなければどんなマーケティングも失敗する

  • 常識は捨てても原理原則は生きている

◇◇◇◇◇◇◇

■態勢がなければどんなマーケティングも失敗する

コンテンツマーケティングが日本でも取り入れられ、しばらくが経ちます。特に昨年(2017年)は、ピークとも言われるほど、大ブームでした。

「コンテンツマーケティング、始めませんか?」、そんなアプローチを受けた事業者もたくさんあったのではないでしょうか?

コンテンツマーケティングもマーケティングの理論から、既にマーケティングのハウツーになっています。ハウツーになると、その成否や明暗は事業者毎にはっきり分かれます。

そもそもマーケティングは理論です。ですから、それぞれのハウツー(方法)に落とし込んだとしても、成果を出せるかはまた別問題です。また、マーケティングは理論ですから、それぞれの事業者の状況により、何をどうやるかは、同じ一つのやり方ではありません。ハウツーに落とし込んで、みんなが同じようにやっても成果が出るとは限りません。

特にヒト・モノ・カネのリソース(経営資源)が限られるスモールビジネスの事業者は、この辺りをよく考える必要があります。コンテンツマーケティングが流行っている、成果を出している企業が多くあるからといって、それが、そのまま今の状況でうまくいくとは限りません。

コンテンツマーケティングが成功するには一定の前提があります。ある程度収益が安定していて、ヒト・モノ・カネのリソースもそれなりにしっかりあり、十分な体制も組め、仮長期間、成果がなくても、ずっと継続的に取り組める態勢と体力があることが必要です。もし、この体力も態勢もないまま取り組んでしまうと、たとえ自社でやるにせよ、また、その一部や大部分を外注するにせよ、まず、間違いなく失敗すると思われます。(コンテンツマーケティングそのものを自社のサービスの商材として、売り込もうとするなら別ですが・・・)。要注意です。

コンテンツマーケティングは、十分なヒト・モノ・カネなど、十分なリソースがなければ、本来は取り組むべきではないマーケティングです。成果が出るまでに時間がかかるので、リソースが極めて限定的なスモールビジネスには、体力的な負担が大きすぎます。コンテンツマーケティングのハウツーが生きるのは、しっかりと取り組める経済的な体力と態勢を整えてからです。

これは、コンテンツマーケティングに限らず、どんなマーケティングでも同じです。それを成功さるための十分なお金と態勢がなければ、ほぼ間違いなく失敗します。

今の態勢や状況でもできるマーケティングを選択していください。

 

■常識は捨てても原理原則は生きている

世の中の多くのマーケティングの理論は、ある程度のヒト・モノ・カネのリソースがあることが前提です。

というのも、ヒト・モノ・カネのリソースがなければ、そもそもマーケティングがまわらない・・・できないからです。

事業の立ち上げや初期段階、何とか実績を上げるまでの段階では、十分な資金を調達している場合を除いては、ほとんどお金はかけられません。それこそ何でもありで取り組まないと、結果は出せません。この段階では、一般的なマーケティングの理論や、それに基づく様々なノウハウやハウツーに落とし込んでも、また、誰かの成功事例を研究しても、その通り、うまくいくとは限りません。むしろ、一般的なハウツーは通用しない、と考える方が正しいと言えます。つまり、ヒト・モノ・カネが十分でないビジネスの初期段階では、「これをやれば・・・」はありません。

事業の初期段階では・・・

マーケティングの常識は通用しない

この段階では、コンテンツマーケティングの常識も、Facebook広告の常識も、リスティング広告の常識も・・・、どんなマーケティングの常識も、理論も、ノウハウも、ハウツーも、そもそも、それが機能する態勢が整っていなければ、全て無力です。通用しません。

そんなことよりも、まずは

繰り返し、繰り返し、露出し続けること

です。貴社を知ってもらい、認知してもらうこと、そして、そこから興味や関心を高めてもらうことです。まずはそこからです。しかも、今の態勢とリソースできることから始めることが重要です。

シェアド・コンテンツマーケティング(SCM)は、従来のいわゆる「コンテンツマーケティング」とは異なります。そこに従来のものの常識は当てはまりません。従来のコンテンツマーケティングの常識を、ヒト・モノ・カネのリソースが限られる事業者に当てはめても、全く無力で成果が出せないばかりか、いたずらにリソースを食い潰し、事業者そのものの体力を奪ってしまい、逆効果になるからです。

そのため、シェアド・コンテンツマーケティング(SCM)は・・・

  • 自社サイトは運営しません。

  • 自社サイトは育てません。

  • ビジネスブログは書きません。

  • あまりお金はかけません。(もちろん、かけてもいいですが・・・)

  • 人材の確保も必要ありません。(もちろん、確保してもいいですが・・・)

  • 準備せずに直ぐに始めてしまいます。(もちろん、準備してもいいですが・・・)

  • コンテンツマーケティングではご法度の自社商材(製品・サービス)をコンテンツにします。

  • 自社商材をPRブログにします。

  • シェアド型メディアで運用します。

  • ストック型メディアですが、運用的にはフロー型メディアです。

従来のコンテンツマーケティングの常識は捨てる必要があります。

ヒト・モノ・カネのリソースが限られるスモールビジネスの事業者には、お金をかけずに、直ぐに、自社商材(製品・サービス)のPRブログをコンテンツにして、いつでも、簡単に、何度でも配信できる、ダイレクトなメッセージの発信と訴求がより重要です。この時期にできる限り多く露出し続けることが肝心です。

シェアド・コンテンツマーケティング(SCM)では、従来のコンテンツマーケティングの常識は捨てても、マーケティングの基本である、「露出し続けること」、「ブランディングし続けること」の原理原則は有効です。ただし、ちょっとした手間費は必要です。

今、ある態勢で、今の状況でできる有効なマーケティングに取り組むことが、将来的な成功を目指す上でも重要です。

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