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  • 執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(57)』スモールビジネスがコンテンツマーケティングをやってはいけない理由。会社を潰したいですか?成長させたいですか?


そもそもコンテンツマーケティングを安易に集客や収益に結び付けるのは意味がありません。特にスモールビジネスのマーケティングの戦略としては絶対にやってはいけないことです。コンテンツマーケティングは長期的なブランディングの認知と確立を目指すもので、集客や収益はその結果として、長い年月の後、付いてくる成果です。ですので、資金に限りがあるスモールビジネスが自身の体力や態勢を掌握しないまま、取り組んでしまうと、ただでさえ、限られたリソースを食い潰して、体力を消耗させてしまいます。

主な内容

  • コンテンツマーケティングは集客と収益のためのマーケティングではない

  • スモールビジネスが取り組むべきマーケティングはまずは繰り返し露出し続けること

◇◇◇◇◇◇◇

■コンテンツマーケティングは集客と収益のためのマーケティングではない

コンテンツマーケティングはブランディングのための長期的なマーケティングです。集客や収益を目指すものではありません。このことは絶対に混同しないで下さい。

よくネットに踊るコンテンツマーケティングには、「集客と収益の安定化をさせるマーケティング」のように書かれていますが、結果的にそうなることがあるにしても、そもそもの目的とは違います。コンテンツマーケティングはブランドの認知と確立のために取り組む、大変先の長い長期的なマーケティングの戦略です。

集客や収益にたいする甘い期待は捨てる!

コンテンツマーケティングは本来、収益も落ち着いていて、先の収益も読める事業者が、新たなブランディングの戦略として取り組むべきもので、体力も十分にあり、態勢もしっかりと整えられる場合にのみ、取り組むべきものです。

まだ、そのステージにない事業者は絶対にマーケティングの業務として取り組んではいけません。長期間に渡り、収益性が見込めない業務にマンパワーの負担をかけ、資金を食い潰すだけです。体力のないスモールビジネスの事業者は取り組んではいけません。

以前、マーケの得ダネの「『シェアド・コンテンツマーケティング(7)』コンテンツマーケティングが失敗する10の理由。コストをかけず成功するための失敗から学ぶ成功法。」の記事の中でもお話しましたが、日本ではコンテンツマーケティングと集客や収益を必要以上にリンクさせ過ぎている、と傾向があります。その時の記事の一部を紹介します。

 

日本の事業者の多くは、コンテンツマーケティングの成果を集客(リード発掘)や収益など、何らかのコンバージョンや効果測定が可能な数値(トラフィックやSEO順位)で評価する傾向にあります。

一方、コンテンツマーケティングの発祥の地のアメリカの事業者の多くは、コンテンツマーケティングの成果をコンバージョンや測定可能な数値ではなく、関係性やブランディング向上など、直接数値化できない要素で評価する傾向にあります。その効果の結果として、収益にもつながるものと考える事業者が多いようです。

Content Marketing Institute (CMI)(米国ニューヨーク)は、コンテンツマーケティングをこう定義づけています。

Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.

和訳すると以下の通りです。

コンテンツマーケティングとは、関連性のある一貫した価値あるコンテンツを作り情報発信することで、明確に定義したターゲット層を惹きつけて、その関係性を維持し、最終的には収益をもたらす顧客行動に結び付けることにフォーカスした戦略的なマーケティングのアプローチである。

日本では、この太字の下線箇所の文言「ultimately, to drive profitable customer action(最終的には収益をもたらす顧客行動に結び付けること)」を独自に解釈し強調し過ぎているようにも思えます。

おそらく、コンテンツマーケティングを商材にしたい事業者のマーケティング上の戦略や考え方も多分に影響しています。そもそも、目に見える成果が出ずらく時間がかかるコンテンツマーケティングをそのまま商材にしては、効果的に販売に結び付けることが難しいため、集客や収益と結びつけることで、「誰でも簡単に取り組め、成果や結果が出るマーケティング」として販売したかったのでしょう。

 

コンテンツマーケティングは集客や収益のためのマーケティングではありません。あくまでもブランディングです。ブランディングに成功すると、ほぼ自動的に集客や収益に貢献します。しかし、その道のりはとてつもなく長く、それを早めるためには、多大な投資を継続的に続ける必要があります。

コンテンツマーケティングはその道のりをウェブを比較的短期間にし、コストも抑えることができます。しかし、それでも、月間で平均的に50万円以上の費用、そして、数年の期間を想定する必要があります。

コンテンツマーケティングそのものを商材とする事業者なら別ですが、本来の商材(製品やサービス)が別にある場合は、十分な体力と態勢が整わない事業者は、絶対に無理をしてまで取り組んではいけません。本業ができなくなります。

 

■スモールビジネスが取り組むべきマーケティングはまずは繰り返し露出し続けること

従来のコンテンツマーケティングでは、集客につなげるだけも相当な時間がかかります。また、収益(実際の売上など経済的な成果)につながるまでは、さらに時間がかかります。空いている時間にブログを書く程度ならいいですが、コンテンツマーケティングを集約や収益のための業務に落とし込むと、大変なことなります。

まだ、実績もなく、収益も安定的に見込めない事業者は、従来のコンテンツマーケティングに取り組むのではなく、まずは、自社と自社の商材(製品やサービス)の露出を行うことが最優先です。しかも、ほとんどコストを掛けることなく、できる限り効果的に行うことが大切です。そのためには、業務を極端に邪魔にしない程度の手間暇は必要です。

繰り返し、繰り返し、自社と自社の商材を露出し続けること。

そのために有効なのは、

自社や自社商材をよりダイレクトに効果的に訴求するPRブログ

です。まずは、より多くの対象に自社のこと、自社の商材をダイレクトに認知してもらえるマーケティングが何より重要となります。

 

シェアド・コンテンツマーケティング(SCM)は、メディアプラットフォームを共有するコンテンツマーケティングです。そのため、時間をかけて自社サイトを育て、集客やブランディングを行うことはしません。

自社や自社の商材(製品やサービス)をPRブログのコンテンツにして、共有型のメデイァプラットフォームで配信します。いつでも、何度でも自社のPRブログを配信し、自社を継続的に露出できるメリットがあります。資金が人材などのリソースが限られるスモールビジネスの事業者でも、直ぐに取り組める、全く新しいコンテンツマーケティングと言えます。



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