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執筆者の写真松本 啓嗣

『シェアド・コンテンツマーケティング(23)』運用に必要な人員体制をどうするか。必要なタスクを考える。


資金などリソースが限られるスモールビジネスの事業者にとって、新たなマーケティングの施策を実行するときに、どのような体制が組めるかは、特に重要です。資金や人員にも十分な余裕があるならいいのですが、おそらく何かの業務を犠牲にしたり、あるいは負担を増やすこと強いられることになります。そこで、今回はシェアド・コンテンツマーケティングで必要なる人員体制について考えてみたいと思います。


シェアドコンテンツメディア①:短期間で成果を上げるマーケティングの融合

主な内容

  • シェアド・コンテンツマーケティングで必要な運用体制

  • 従来のコンテンツマーケティングの運用体制を考える

  • シェアド・コンテンツマーケティングでの運用のケース

◇◇◇◇◇◇◇

■シェアド・コンテンツマーケティングで必要な運用体制

何事も余裕をもって行うのが一番です。事業を行うときも同様です。しかし、起業したての頃や、事業が軌道に乗るまでの期間は、どうしても使えるリソースが限られ、キツキツの状況で事業運営を行わざるを得ないこともあります。ヒト・モノ・カネの経営資源が限られるスモールビジネスにとっては、今あるリソースをどこに優先的に振り分けるかが、事業の将来を決定づけることにもなります。

そこで、今回はシェアド・コンテンツマーケティングで必要なタスク(業務や作業)を洗い出しながら、運用に必要な人員体制について考えていきます。

今あるリソースで運用できるのか、あるいは、新たにリソースを増やす必要があるのか、この点も取り組むべきか、そうでないかの判断にも影響しますので、しっかりと見ておく必要があります。

 

■従来のコンテンツマーケティングの運用体制を考える

シェアド・コンテンツマーケティングのケースを考える前に、まずは、自社サイトで運営する従来のコンテンツマーケティングの体制についもて考えてみたいと思います。外注など一切せず、全て自社運営で行う場合を想定しています。

●例えば、6カ月間で100本の記事を書くことを当面の目標とします。

●成果は度外視します。あくまでも運用面だけを考えます。

  • 一カ月間で必要な記事数は大体16本~17本、一週間で4本~5本の記事を書くことになります。ほぼ毎日です。

  • 1本の記事を書くのにどのくらいの時間が必要でしょうか?これは書く人の個人差が顕著に表れます。人によっては1日仕事になることもありますが、大体3時間と考えましょう。

  • 一人でこの仕事を行った場合、毎日ほぼ午前中いっぱい、あるいは午後の2/3以上の時間を取られることになります。一日では就業時間の1/3以上の時間になります。

  • これを一人の人が6カ月間ほぼ毎日行うことになります。

どうでしょう・・・。タスクとしてやれないことはありませんが、一人の社員を他の仕事と兼任で、ここまで張り付けるだけの体制と体力はありますか?もちろん残業や休日労働は考慮していませんが、たった100本の記事を6ヶ月で書くことだけでもこれだけの体制が必要です。

しかも、コンテンツマーケティングは記事を書くだけではありません。始めるまでの準備も必要です。コンセプト作りから企画、計画など、継続的なコンテンツ配信を組み立てることも必要です。そのためにディレクションを行う人も必要です。一人で行う場合は、このディレクションも行わなければなりません。また、インフラ等の準備や保守管理も必要です。記事が更新できないとか、記事が消えてしまったなど、何か想定外のシステム上のトラブルや問題が発生するかもしれません。そんな時、直ぐに対応できる体制がありますか?

ささらにはコンテンツのチェック、管理、校正も必要です。書いた記事には誤字脱字、文法ミスはつきものです。また、文章構成や表現、引用など、さまざまなチェックと管理も必要です。この体制も組めますか?

今回は成果は考慮していませんが、実際にはPDCAサイクルを回し、成果を評価し必要な改善なども行います。また、6カ月と期限を切った目標を想定していますが、実際に運用する場合は、取り組みを止めない限り、運用が延々と続きます。それでも目に見える成果が1年、あるいは2年見えてこなかったら、どうしょうか?継続できますか?

コンテンツマーケティングの運用ではこういうことをしっかりと想定した上で、運用を始めることが肝心です。想定が甘く、前のめりのまま始めてしまうと、始めて直ぐにでもその大変さを実感し、場合によっては悲劇が訪れることになるかもしれません。

事業者、特にスモールビジネスがコンテンツマーケティングに取り組む場合、その経済的成果が予測しづらいため、よっぽどの経営者の理解や戦略がない限り、ほぼ、コストをかけず自社運営で行うことになります。それでも成功している事業者は、大体、5人から10人の体制を組んでいます。もちろん、専任ではありませんので、他の業務との兼任になります。また、本来、これだけの運用を行うのであれば、それだけの体制を整え、コストをかけるべきですが、それもできませんので、建前上は社内で有志を募ることも多いようです。実は、これがちょっと怖かったりします。有志ですのでコストはかけられません。しかし、実質は命令みたいなものです。でも、そうやって生きのいい、意識が高い社員が集まる事業者が、自社運営のコンテンツマーケティングで成功しているケースが多いようです。

 

■シェアド・コンテンツマーケティングでの運用のケース

それでは、シェアド・コンテンツマーケティングでの運用のケースを見てみましょう。

従来のコンテンツマーケティングの場合は、生きのいい、意識の高い社員が5人から10人くらい集まれば、自社運営でも何とか成功させることもできそうですが、多くのスモールビジネスの事業者は、その10人とか、あるいは5人ですら、割くことも難しいのではないでしょうか?しかも、なかなか目に見える経済的成果が表れないマーケティングですので、継続も辛くなります。

そんな時の選択肢として考えられるのが、シェアド・コンテンツマーケティングです。では、その運用体制を考えてみましょう。

結論から言うと、シェアド・コンテンツマーケティングでは大掛かりな人員は全く必要ありません。おそらく今ある人員でも十分できます。新たに人員を増やすことは必要ありません。もちろん100人、1000人の社員という規模であれば、かなり余裕がありそうですが、10人、5人の社員規模の事業者でも問題ありません。個人事業主など1人で行う事業者でもできます。

なぜかと言うと、Facebookの投稿のようにコメントを書く感覚でコンテンツを作っていけるからです。コンテンツそのものが、自社商材などPRブログの配信なので、従来のコンテンツマーケティングのように、入念な準備、企画・計画に基づき、ビジネスブログを作成するものではありません。配信する話題を見つけ、コンテンツを作るだけで十分だからです。これなら、事前にしっかりと体制を組むことなく、必要な時に1時間程度でコンテンツは作れます。慣れてくれば30分程度でも記事をかけるようになります。

また、誤字脱字などのチャックは必要ですが、自社商材などPRブログですので、コンテンツ自体の引用などはおそらくありませんので、そんなに厳しいチェックも必要ありません。書く人もチャックする人も同じ人で大丈夫です。(第三者ができればさらに正確ですが・・・)。

ただし、書く人(担当者)だけはしっかりと決めておいた方がいいでしょう。できれば、一人ではなく複数人いたほうがコンテンツも充実します。記事の公開件数も担当者ごとに決めておき、さらには、更新曜日や時間を決めておくとルーティング化でき、スムースに運用を回すことできます。上席の方など、運用をしっかりとチャックする人も必要です。一人の事業者の場合、必然的に代表者自らが記事を書くことになります。

シェアド・コンテンツマーケティングでは、話題を配信し、話題を提供することで、お客様と事業者の距離を縮め、お互いをつなげるドアウェイの役割を果たします。自社サイトを構築し、育成し強化することが目的ではありませんので、入念な運用企画や計画、運用体制を整える必要もなく、どんな事業者でも比較的直ぐに始めれられ、リソースが限られる場合でも続けやすいというメリットがあります。また、検索エンジンからの流入だけではなく、メディアサイトが集めるアクセスからの流入も期待できますので、最初からコンテンツが人の目に触れる機会も多くなると言えます。

スモールビジネスにとっては取り組みやすいのではないでしょうか。

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