SEOはチラ見せを効果的にする
さて、前回の「【コンテンツマーケティング】成果がでる、でないはこれで決まる! 『制覇その6:伝わりやすい文章を書く4つのコツ』」はいかがでしたか?今回はシリーズ第7回目です。 今回はあなたのコンテンツを見つけてもらいやすくするための効果的なチラ見せについてお話します。でもその前に、まだ6回目を読んでいない方は、まずは、そちらお読み頂いてから、この記事をお読み頂くことをお勧めします。
第7回の内容
キーワード戦略:ロングテールキーワードを想定する
これだけは押さえておきたいSEOの対策とは?
コンテンツマーケティングで最も重要なのは、コンテンツそのものの質にある、と言うことは既に何度もお話した通りです。多くの人の興味と関心を惹き、役立つ良質で価値あるコンテンツを継続して配信し続けることができれば、特にSEO(検索エンジン最適化)をしなくても、徐々にサイトに読者が集まります。ただ、問題はその時間です。それが1年なのか、2年なのか、あるいは3年なのか、まったくわかりません。よっぽど幸運があれば別ですが、時間がかかることは確かです。
せっかくの価値あるコンテンツですから、早く多くの人の気付いてもらって読んでもらいたい、誰もがそう思います。特にこれは「マーケティング」ですから、ビジネスと直結しています。貴社のコンテンツを読んだ方が、さらに興味関心を示し、集客や収益のように目に見える形となって初めて、マーケティングとして機能していると言えますので、あまり悠長に構えているわけにはいきません。そこで、まずはコンテンツを見つけてもらいやすくするための方法についてお話します。基本的には3つあります。
SEO(検索エンジン最適化)
拡散(SNSの活用)
広告(SNS広告やリスティング広告など有料広告)
他にもメール配信やプレスリリースなどもありますが、基本的に上記の3つが効果的で、広く行われている方法です。その中で今回はSEOにスポットを当てます。そもそもコンテンツマーケティングは、ホワイトハットSEOを行うようなものですので、両者は深く密接に関係しています。
7-1 キーワード戦略:ロングテールキーワードを想定する
コンテンツマーケティングとホワイトハッSEOは深く密接に関係していると書いたばかりですが、実は両者はとても似ているようでも、本来は別ものです。しかし、ある目的を持つ誰かが検索エンジンで特定のキーワードで検索をした時、検索結果に貴社のサイトが上位に表示されるのとされないのでは、サイトへのアクセス数に大きな違いが出ます。例えば、検索結果1ページ目のトップ1〜3位で表示されるとかなり高い確率でクリックされますが、同じ1ページに表示されたとしても、最下位の10位表示ではクリック率は大きく下がります。同じ1ページ目の検索表示でも、トップの1位表示と最下位の10位表示では、約13倍の差がでます。2ページ以降の検索結果は見られないことすらあります。
検索エンジン表示順位とクリック率
● 1位 :21.12%
● 2位 :10.65%
● 3位 : 7.57%
● 4位 : 4.66%
● 5位 : 3.42%
● 6位 : 2.56%
● 7位 : 2.69%
● 8位 : 1.74%
● 9位 : 1.74%
● 10位 : 1.64%
ですから、キーワード戦略で正しくSEOを行い上位表示を目指すことは、コンテンツマーケティングを行う上でも理に適っていて合理的と言えます。SEOは不特定多数の見えない対象の中から、貴社がターゲットとする対象に効果的、効率的に見つけてもらえやすくするための地ならしです。
さて、シリーズ第4回(【コンテンツマーケティング】成果がでる、でないはこれで決まる! 『制覇その4:コンテンツマーケティングを設計する』)でも触れましたが、「ロングテールSEO」は覚えていますか?搔い摘むと、ロングテールのキーワードを意識したキーワード戦略でSEOを行うということです。よく覚えていない方は、第4回目のシリーズを読み返して頂くか、下の図で記憶をリフレッシュしさせて下さい。
例えば、検索ボリュームが多いキーワードは、当然同じキーワードで上位表示を狙う競合相手も多くなりますので、上位表示はかなり難しくなります。しかし、逆に検索ボリュームが少なく過ぎても、検索している人がそもそもいないということを意味しますので、そのキーワードで簡単に上位表示ができたとしても、あまり効果的なキーワードとは言えないかもしれません。業界や商材、時勢やタイミング、流行など、その他諸々の条件にもよりますが、目安としては、最初のうちはB2C(BtoC)なら500〜2000、B2B(BtoB)なら100〜500程度の検索ボリュームを目安にキーワードを選定していくといいでしょう。
■狙うキーワードの検索ボリュームの目安
B2C(BtoC):500〜2000
B2B(BtoB):100〜500
このときに狙っていくのが「ロングテールキワード」というワードです。ロングテールのキーワードは、検索ボリューム自体はそんなに多くはありませんが、競合も比較的少なく、上位表示もしやすくなります。多くのコンテンツを配信する中で、数多くのロングテールキーワードを効果的に攻略できると、長期的にも安定した検索流入が見込めます。つまり、ニッチなワードやスモールなワード(ビックキーワードに対して)のトータルで、より確実に検索流入を狙う方法です。
一般的には複数のワードを組み合わせた複合キーワードで検索されます。
例えば
「営業」というキーワードはビックワードです。検索ボリュームもそこそこあるようです。例えば、1ヶ月だけでもざくっと10万程度検索されているようです。このワードで上位表示できれば、検索エンジンで多くの人の目に触れられることになりますので、とにかく検索者を広く囲い込みたいという戦略であれば最適かもしれません。しかし、検索者の対象があまりにも広範になるため、検索者のニーズや目的とサイトの内容がマッチしづらくなります。そもそもビックキーワードで検索する人たちのニーズや目的自体が明確でない可能性もあります。
これでは探しているものが、営業の方法なのか、営業の仕事なのか、営業収支や売上関連なのか、営業社員の教育なのか、営業支援や代行なのか、どこかのお店の営業時間ののか・・・、あまりも範囲が広過ぎ不明確です。
■では、営業の仕事を探している人はどんな検索をするでしょうか?
おそらく「営業職 募集 新宿」・・・など
できる限り最短かつピンポイントで探しているものが見つかるように、キーワードを組み合わせて絞り込みをします。また、給料や労働時間、休日などが気になる人は、それらにヒットするキーワードも組み合わせて検索するでしょう。
■また、成功報酬の営業代行をさがしているのであれば
「営業代行 成功報酬」・・・などになります。
■営業に悩んでいる営業マンなら、
「法人営業 成功事例」、「法人営業 ノウハウ」、「法人営業 方法」・・・かもしれません。
あるいは、電話アポの確率を上げたいと考えている営業担当者であれば、ひょっとすると検索キーワードは「成功する電話アポの取り方」等になるかもしれません。もう「営業」のワードすらありません。
複合キーワードの特徴は、ビックキーワードやヘッドキーワードと比べ検索件数は少なくなりますが、ニーズが絞り込まれた検索になる傾向が強い点です。また、競合性も比較的低いキーワードなので、上位表示も狙いやすくなります。こういう検索者を数多く集めることができれば、貴社に取り優良な読者や見込客を発掘することにもつながります。このように読者が何を望んでいるかを考え、その人たちはどのようなキーワードの組み合わせで検索を掛けるかを考えながら、ニッチでロングテールなキーワードをリストアップし、コンテンツの中に自然な日本語で含ませることで、戦略キーワードでの上位表示を狙い、優良な対象を集めようとするのが、ロングテールキーワードでのSEO対策です。
キーワードを選定する際には、Googleキーワードプランナーが参考になります。利用にはGoogleアドワーズのアカウントが必要です。
Googleアカウントでログインが必要になりますのでGoogleアカウントがない方は、以前にアカントを作る必要があります。
既にアカウントを持っている場合はキーワードプランナーにログインして下さい。
参考にしてみて下さい。ただ、2016年8月くらいまでは誰でも無料で使えていましたが、現在はGoogleでリスティング広告を出稿している利用者(有料)は全機能が使えますが、そうでない利用者(無料)は一部機能が制限されるようになりました。それでも、参考にはなりますのでご利用をお薦めします。(Googleで広告出稿している人が使えるサービスと考えれば、致し方ないのかもしれません・・・)。
7-2.これだけは押さえておきたいSEOの対策とは?
メタタグと言う言葉を聞いたことはありませんか?少しでもSEOに関わった人なら、誰もが耳にしていると思います。
メタタグとは、ホームページを制作する時に一般的に使われるHTML(Hyper Text Markup Language=ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)というプログラム言語に記載する情報の一部です。例えば、サイトの中で特定の文字を太字にしたい、色を変えたい、下線を引きたい、サイズを変えたいなど、修飾して強調したい時ってありますよね。メタタグとは、「この文字を太字にして下さい」など、その場所をプログラムに伝える役割を担っていると思って下さい。Googleもこのメタタグを拾いながら、サイト内をクロール(巡回)しています。つまり、サイトの表側からは見えませんが、「ここには重要な情報を記載しています」ということが機械的に認知されるわけです。
検索やSEOに限って言えば、特に「メタタイトル(meta title)」と「メタディスクリプション(meta description)が重要になります。あと、覚えておくといいのが「メタキーワード(meta keyword)」です。
検索結は通常「見出し」「URL」「説明文」で構成されています。
例えば、以下は「九州 旅館 露天風呂付客室」で検索した時の検索結果です。じゃらんのサイトがトップ表示されました。(2018年1月10日現在)。この例で説明します。
この時、
「見出し」→ メタタイトルでタグ付けされたもの
「説明文」→ メタディスクリプションでタグ付けされたもの
となります。(「URL」はサイトのURLです)
この「見出し」と「説明文」は、検索者が最初に目にする文章であり、クリックするかしないかを決める重要な要素でもあります。ですからメタタグで「これを表示して下さいね」と言っているわけです。また、それだけではなく、ここに表示される「見出し」と「説明文」次第で、検索者のクリック率にも大きな影響が出ます。そのためGoogleもこのメタタイトルとメタディスクリプションが重要と考えています。
メタタイトル
誰もが検索してまず最初に見るのは、このタイトルです。サイトを訪問する、しないを決める上でもっともキーとなります。 また、Googleもタイトルに含まれるワードが何かでキーワードをチェックしているとされていますので、SEOにも影響があると言われています。以下の点に注意して下さい。
なるべく自然な文章にする。文章にならない時は重要ワードを "|" で区切った組み合わせでもOK。(例:「整骨院 | 五反田 | 各種保険アリ | 夜間営業夜10時まで」など)。
クリックしたくなるよう、一瞬でキーポイントが伝わる内容にする。
検索キーワードを含ませる。
重要キーワードはできる限り左側(文章の最初)に寄せる。
文字数はできる限り全角30文字前後にまとめる。
タイトルとサイトの内容がマッチするようにする。
これだけでも検索順位がかなり違いがでるハズです。
メタディスクリプション
検索順位には直接評価はされませんがクリック率に大きく影響しますので、結果的にサイトの評価に影響を及ぼします。その意味ではSEOにも間接的に関係しています。メタディスクリプションでは以下の点に特に注意して下さい。
なるべく自然な文章でわかり易くする。
サイトの内容とキーポイントが伝わる文章にする。クリックして見たくなる文章にする。
文字数は120文字が目安。特に決まりはありませんが、これを目安にあまり長すぎず、短すぎないようにします。長くとも130文字以内にするのが良いでしょう。
自然な文章でキーワードを含める。ただしキーワードの羅列は避ける。
検索者を欺くようなサイトに関係しない文章、あるいはマッチしない表現などはご法度です。
最後にメタキーワードについて少しだけ触れておきます。
メタキーワード 少し前までは、このメタキーワードは、メタタイトルとメタディスクリプションと共にSEOの3点セットと言われていましたが、現在Googleはメタキーワードを検索順位の評価の対象にしないと明言しています。過去に、サイトとは無関係な不適切なキーワードを使用で検索順位を上げてサイトに誘導したり、メタキーワードを多発して作為的に検索順位を操作しようとするなど、メタキーワードで不正なSEOを行おうとするものが増えたためと言われています。
しかし、多くのSEO業者やツールやサービスでは、未だにメタキーワードを入れているようです。Googleが予告なく突然ルールや方針を変えることがあるかもしれないと考えているからです。ただし、その場合でも、メタキーワードとするのは5つ程度までと言われています。心配な方は、5つくらいまでなら入れておくといいでしょう。
ただし、多くのメタキーワードを埋めることは、Googleに不正に検索順位操作をしているとみなされる可能性があります。また、Googleはメタキーワードの多用を不正とみなすのではなく、メタキーワードをまったく評価せず完全に無視するアルゴリズムにしているとも言われています。いずれにせよ、現時点では検索順位の評価にはならず不要とされていますので、メタ―キーワードを入れる必然性はありません。
さて、今回はここまです。サイトを多くの人に早く見つけもらえるようにする方法には、もちろんSEO以外にもあります。また、SEOだけでは、なかなか短期間には成果が表れないこともあります。その際に有効なのがソーシャルメディアなどSNSでの情報拡散や、あるいは、多くの人に配布する資料や名刺など、リアルマーケティングでの告知する方法もあります。また、さらにスピードアップを図りたい場合は、Facebook広告やリスティング広告など、有料広告を利用すのも方法です。
いずれにしても、これらの方法は良質なコンテンツ作りに直接係るものではありませんので、今回のテーマには含ませず、次回のトピックとしてお話します。
シリーズ第7回目では、サイトを見つけてもらいやすくする方法の一つとして、SEOに注目してみました。繰り返しですが、あまりSEOばかりに気を取られてしまうと、コンテンツがおざなりになるばかりか、上手くいかないとフラストレーションを溜め込むことにもなりかねません。くれぐれもご注意下さい。Googleは以前にも増して、良質な価値あるコンテンツを重要視し、評価しています。極論を言うと、特にSEOを意識しなくても、時間はかかりますが、多くの対象読者に取り良質で役立つ価値あるコンテンツを継続的に発信し続けるだけでも、検索順位は上がります。また、検索結果以外からのアクセスも呼び込むことができます。まずは、良質で価値あるコンテンツを作り配信することに注力し、さらには、そのコンテンツを通して実現したいことを明確な戦略として設計することが大切です。
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