ご存知の通り、オンライン、オフラインを問わず、様々なマーケティングの論理、さらには手法やテクニックの多くは、アメリカから世界に広がっています。webライティングは、その最たるものです。そもそも文章による表現は、それぞれの国の言葉はもちろん、文化や習慣、価値観などが大きく影響する分野です。しかし、こと、webライティングに関しては、世界共通とも言える基本的な考え方やテクニックが存在します。今回は、アメリカのトップwebライターが新人ライターに教える、10の書くための基本について取り上げてみました。
主な内容
webライティングはテクニカル、それともクリエイティブ?
アメリカのトップwebライターが教える10の基本
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■webライティングはテクニカル、それともクリエイティブ?
webライティングという言葉が浸透してしばらくが経ちます。小さな起業でも、インターネットマーケティングに少しでも絡むのであれば、もはやwebライティングを素通りすることはできません。お金をかけたくないのであれば、むしろ、真剣に向き合う方が得策です。webライティングの善し悪しで、マーケティングの効果に天と地の差が出ることもあるからです。
インターネットの中で目にするフレーズが、人々の行動に大きな影響を与えることがあります。インターネットでは、書かれる言葉が大きな影響を持ちます。動画を活用したビジュアルマーケティングが盛んになればなるほど、実は、webライティングが注目されている現実があります。動画は疑似体験を容易に生み、興味や関心をさらに高める効果に優れていますが、その高揚した感情を、最後に、行動に変えさせる決め手は、やはり「言葉」にある、と言われています。
ところで、webライティングには大きく2つの機能があります。
コピーやフレーズ、まさに言葉による表現で行動を誘発させるクリエイティブな機能
SEOを意識した検索エンジンの上位表示を目指すテクニカルな機能
もともとは、webライティングはクリエイティブな要素が強いものでしたが、徐々に検索エンジンでの上位表示を目指す書き方のテクニックになり、今では「webライティング = SEO」ともとられるようになっています。「SEOライティング」という言葉があるのも頷けます。
しかし、そのSEOの概念が誕生したアメリカでは、ここに来てまた、クリエイティブとしてのwebライティングが見直されています。SEO一辺倒のライティングではなく、クリエイティブ(創造性)をテクニックにした「表現のあり方」に回帰するwebライターが増えています。
そこで、今回は、そんなアメリカのトップwebライターたちが、将来のwebライターや、webライティングが欠かせない小さな起業には必見の、文章をクリエイティブにする、10の基本的な考え方やテクニックを取り上げてみました。この記事では、SEOライティングとしての機能には踏み込んでいません。
webライティングの面白さは、クリエイティブな仕事でありながら、「計算された合理性」がある点です。webライティングはクリエイティブなテクニックとも言えます。
■アメリカのトップwebライターが教える10の基本
トップwebライターが目指す世界は、文学でも芸術でもありません。毎日大量なメールが舞い込むインボックス、様々なwebメディアのアプリやブラウザーのボタンに埋もれる、星の数ほどの言葉の中で、如何に自分のライティングを浮かび上がらせ、メールを開封させるか、リンクをクリックさせるか、それだけに注力して、文章を作っています。クリエイティブでありながら、とても現実的で合理的なアプローチが求められています。
そんなアメリカのトップwebライターが教える、webライティングにおける10の基本中の基本とは、一体なんでしょうか?とても気になるところです。
ゴールを明確にする
スパムワードやスパムを連想させる言葉を知り、それらを避ける
遠回りせず、直ぐにポイントに到達する
文章(や段落)は短く
能動文を意識して使う
文法にとらわれすぎない(文法を知る)
キャッチ―なタイトル毎の文章に分ける
読者と会話する
容赦なく編集する
上手に書くのではなく恐れず書く
では、一つ一つは簡単に見てきましょう。
ゴールを明確にする
基本中の基本です。文章を読んでどんな行動を読者に取って欲しいのか、それを明確にすることです。例えば、「申込みボタンを押させる」、「リンクをクリックさせる」、「電話をかけさせる」・・・等などです。書く前に何が目的なのかをしっかりと押さえ、それに沿った文章展開を考え、組み立てることです。初めは上手くいかないことも多々ありますが、その意識を常に持ちながら、工夫しながら文章を書くことが、やがて目的を達成させる文章が書けるようになる一番のコツです。
スパムワードやスパムを連想させる言葉を知り、それらを避ける
プロバイダーやメールシステムが迷惑メールやスパムメールの監視を行い、メールを振り分けています。迷惑メールに振り分けるトリガーは各種ありますが、その中には、「単語」を認識し振るいにかけるものもあります。迷惑メールで頻繁に使われる「単語」の多くは、スパムワードとして設定しています。例えば、タイトルや文中で、スパム―ワードが多く使われている場合(時には一回でも使われている場合)は、そのメールをスパムや迷惑メールとして認識し、振り分けてしまいます。メールに限らず、webライティングを書く場合でも、このようなスパムワードやスパムを連想させる言葉を出来る限り排除する書き方が大切で、より効果的です。
遠回りせず、直ぐにポイントに到達する
日本の文章の書き方は、やや逆の傾向にもあるようにも思えますが、マーケティング先進国のアメリカやその他多くの国では、まず、結論やポイントは真っ先に書くか、または文章の書き出し後、早い段階で書かれています。そもそもビジネスライティングの基本であり、特に、インターネットの登場でメールのやり取りが莫大に増えてからは、忙しいビジネスマンたちは、書き出しや文章の手前で結論やポイントが分からないメールを、最後まで読むことはありません。
拾い読みが基本のwebの読者も同じです。多くのコンテンツやページからページへと、次から次へと目で追う読者たちは、直ぐに結論やポイントが分からないものは、簡単にスルーしてしまいます。
文や段落は短く
文(。から。)や段落はできる限り短めにすると、読者にとっても、目で追い易い見た目の文章になります。特に拾い読みが基本のwebの読者には大切な要素です。PCやスマホなど、デバイスにより見え方は異なりますが、PCの場合は、一文は100字以内、段落は数行から多くて10行以内が目安です(内容によっても異なります)。たたし、日本語には点(、)という便利なものがあり、文自体は長くても、点(、)を上手に使うことで、見た目を短く見せることができます。それでも、できる限り短めに心掛けて下さい。
能動文を意識して使う
webライティングの目的は読者に何らかの行動を起こしてもらうことです。そのため、「~される」などの受動文ではなく、「~する」などの能動文をベースに文章を組み立てることで、トーンを能動的にし、より行動を促すことができます。ただし、受動文が自然な表現になる時もありますので、無理矢理に全てを能動文にするということではありません。
文法にとらわれすぎない(文法を知る)
文章を書く上で文法は大切です。あまりにも文法がめちゃくちゃだと、読者に稚拙な印象を与えてしまいます。しかし、文法に捉われ過ぎるのもよくありません。流行りのフレーズや表現法はもちろん、あえて、違った言葉を意図的に使うなど、印象的にする工夫も必要です。
例えば、段落の一番初めの文で、あえて「ところで・・・」、「さらには・・・」、「しかし・・・」、「そして・・・」、「例えば・・・」、「実は・・・」、「実際には・・・」などを使うことで、砕けたカジュアルな感じにし、かつ、読者を惹きこみ、その後に続く文章の意味合いや感じ方に深みを持たせることができます。
キャッチ―なタイトル毎の文章に分ける
長くなりがちな文章は、あえて小テーマごとに分け、それぞれタイトルをつけることで、拾い読みをするwebの読者の目につき易くなり、文章を読ませるきっかけを作ります。その場合、効果的なタイトルを作ることや、タイトルを太字にするなど、目立たせる工夫も必要です。
読者と会話する
一方的な説明論調の文章は読者を飽きさせます。読者と会話をするような語りかけの表現を入れることも効果的です。疑問や質問を投げかける。意見を求めたり、感想を聞くような、会話調な表現を交えながら、文章を作成するというテクニックです。どうでしょう?これなら簡単にできそうでうね。・・・・って、感じです。
ポイントは以下の5つです。
①あなた
「あなた」や「○○でお困りのあなた」など、メールであれば「○○さん」などを使うと、直接話しかけられている感じが強くなります。
②新しさ
「~を発表します」、「~が明らかになりました」、「~をご紹介します」、「~が改善されました」、「もうご存知ですか~」・・・など、新しい何かを強調する語りかけの文です。
③お得感
「70%OFF」、「無料」、「特典」、「プレゼント」・・・など、商材やマーケティングの仕方によっては、お得感に訴える語りかけが効果的なこともあります。
④なぜなら・・・理由付け
行動を起こす時は、それを正当化する理由付けが必要です。そのクリックを押すことがいいのか、本当に注文ボタンを押してもいいのか、誰もが、最後のアクションで悩みます。「あなたの行動は正しい」という根拠・・・理由を語りかけて下さい。
⑤直ぐ・簡単
「今始めれれば・・・」、「今だけ・・・」、「本日限りの・・・」、「限定50社」、「先着20社」、「こんなに直ぐに・・・」のフレーズは、今すぐ、何かを必要をしている人たちには、行動を起こさせる強いきっかけになります。「今すぐ」と「簡単さ」を語りかけて下さい。
容赦なく編集する
Simple is the best.・・・「簡単が一番」です。書き上げた文章を読み返いしてみて、余分な言葉、表現や言い回し、文節はありませんか?時には段落ごと、バッサリと容赦なく削ることも、読者を惹きつける内容にするためには必要です。力作は理解できますが、大切なのは読者が読むかです。読んでわかるか、読んで興味を持つか、読んで行動を起こすか・・・です。webの読者は長い説明を読むのではなく、感覚的に何かを感じたいと思っています。
上手に書くのではなく恐れず書く
最も大切なことは「恐れずに書き始めること」と言っています。上手に書くことばかりを考えてしまうと、「こんなもので読んでもらえるだろうか」、「こんなので大丈夫だろうか」などと、一向に文章が進みません。恐れずに書き始め、とにかく書き終えることが大切です。
アメリアの売れっ子webライターたち、企業と契約して高給を稼ぎ出すライターたちのほとんどは、初めから文章の達人ではありませんでした。始めは誰にも読まれず相手にされないことばかりです。日本のライターも同じです。ポイントさえ押さえて継続すれば、必ず、コツが掴め、効果的なwebライティングができるようになります。
いかがでしょう?あなたがwebライターを目指しているのではないとしても、小さな起業で効果的にマーケティングをやりたいのであれば、あなた自らが言葉にし、ウェブで伝えることも必要なはずです。小さな起業には、ウェブライティングは重要な要素です。大きな武器にもなります。
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